かねてより製作が明らかにされていた神山健治監督でワーナー・ブラザース映画の『ロード・オブ・ザ・リング ロヒアリムの戦い(The Lord of the Rings: The War of the Rohirrim)』。その米国公開日が2024年4月12日に決定した。配給はワーナー・ブラザース映画が手がける。
北米では大作映画はかなり早い段階で公開日が発表されることが多いが、『ロード・オブ・ザ・リング ロヒアリムの戦い』も大規模での上映が期待出来そうだ。ワーナー・ブラザースとしては、『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』と続いた大ヒットシリーズをアニメーションで描くという新たな挑戦になる。2019年のソニー・ピクチャーズの『スパイダーマン:スパイダーバース』以降に注目される大人世代に向けたエンタテイメントのアニメーション映画に、ワーナー・ブラザースがどう挑むのかも注目される。
J・R・R・トールキンの小説を原作とする中つの国を舞台にした壮大なファンタジーは、いまではよく知られた作品だ。『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』では、世界を支配する力を持つ“一つの指輪”を巡り人間、エルフ、ドワーフ、そしてホビットら様々なキャラクターの生き様を描いた。『ロヒアリムの戦い』はその中にも登場した騎馬民の国ローハンの伝説として語られた戦いとなる。
中つの国を舞台にした映像作品は、現在アマゾン・スタジオで“力の指輪”の誕生をテーマとした『ロード・オブ・ザ・リング リング・オブ・パワー(The Lord of the Rings: The Power of the Ring)』も制作されているが、本作とはビジネス的には関係がない。『ロヒアリムの戦い』は詳細はあまり語られていないだけに、制作スタッフがいかに仕上げるかは作品の正否を左右することになる。
監督は『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』で知られる日本の神山健治が務める。アニメーション制作は『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』、アニメ『ULTRAMAN』、『ブレードランナー:ブラックロータス』などで知られるこちらも日本のstudio Sola Entertainmentが制作をする。スタジオが得意とするモーションキャプチャを多用したセルスタイルの作品の可能性もありそうだ。また同社のジョセフ・チョウがプロデユーサーに参画する。また近日中に声優も発表されるという。
日本の監督・制作会社のアニメーション映画がハリウッドメジャーで公開されることになる。日本アニメの海外進出の新しいかたちとしても注目される。