日本テレビホールディングスは11月5日に22年3月期第2四半期を発表した。テレビのスポット広告市場の回復もあり第2四半期までの連結売上高、利益は増収増益で、過去20年間の最高水準に達した。売上高は1949億5000万円(11.7%増)、営業利益243億4100万円(166.9%増)、経常利益277億9700万円(148.2%増)、当期純利益184億4000万円だ。
日本テレビは2020年にアニメ事業部を設立しアニメ分野の開拓を明確に位置づけたが、このアニメ事業も好調だ。アニメ分野強化の一環として、今期より業績開示にあたり「アニメ事業」の項目を設置。このうち21年4月から9月までのアニメ事業の半期売上が22億1600万円となった。営業利益は10億1300万円だ。
日本テレビによれば、アニメ事業としては過去最高の利益である。アニメ事業部設立直後から順調なスタートを切っている。
アニメ事業の好調は、国内外の配信関連が後押しをしている。期間中に貢献した作品は『EDENZERO』と『月が導く異世界道中』だ。
『EDENZERO』は国内海外とも番組セールスが好調で、『月が導く異世界道中』は海外向けセールスで日本テレビの歴史で海外セールス過去最高記録となった。グローバルの異世界ブームに後押しされた。国内でもdアニメストアのデイリー1位、Netflixでは2位となった。すでに第2期制作も決定しており、今後のビジネスも期待されている。
第3四半期以降も力をいれている。アニメ化50周年の『ルパン三世PART6』が秋以降に登場する。製作出資も強化している。2020年度は1クール分だったが、21年度には6クールに大幅拡大、22年度はすでに決定済だけで8クールになっている。さらに未発表の大型作品も多く準備しているとのことだ。