モブキャストが日本アニメIPファンド組成、中国・LUN PARTNERSと30億円超規模で

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ゲーム会社のモブキャストが、日本アニメに特化した投資ファンド「JP IP GLOBAL ASIA FUND(仮)」を組成する。2016年11月12日、同社の2016年12月期第3四半期の決算発表会が開催され、その場で代表取締役の藪考樹氏より今後の戦略のひとつとして発表された。
ファンドは日本アニメのIP(知的財産)への出資を目的とする。アニメの製作委員会への出資、ゲーム化権の取得、さらに投資作品を活用したゲーム開発プロジェクトへの出資を目指す。ファンド組成にあたってはモブキャストと中国の投資会社LUN Partners Groupが手を組み、2016年12月までに投資運用管理会社を設立する。ファンドの規模は30億円から50億円を想定している。

モブキャストは2004年に設立された。携帯ゲームをスタートに事業を拡大、ソーシャルゲームで数々のヒットを生み出してきた。『【18】キミト ツナガル パズル」』や『激闘!ぼくらのプロ野球!』などの代表作がある。
ゲーム会社と中国の投資会社によるアニメファンドは、多くの人にやや意外な印象を与えそうだ。しかし、今回の「JP IP GLOBAL ASIA FUND(仮)」が、アニメとゲームをつなげる役割に特化している点から考えると分かりやすい。
モブキャストによれば、日本、そして急成長を続ける中国のゲームアプリ市場では、日本のアニメを活用したタイトルが高い人気になっている。これにより世界のゲーム市場で日本アニメIPの価値が急上昇している。そこで製作出資の段階からアニメに関わり、ゲームビジネスの開発を目指す。モブキャストは2016年中に『魔法少女まどか☆マギカ』のアプリゲームを中国、台湾、香港、マカオでリリースする予定、このほかアニメを題材にした複数のプロジェクトを進行中だ。こうした実績をファンドに活用する。

さらにファンドは、モブキャストのグローバル戦略とも重なる。現在、日本、中国、北米のスマホゲームアプリ市場はいずれも5000億円規模とみられる。しかし、日米の市場ではすでに成長が鈍化、一方で今後は中国の急成長が見込まれる。そこで今後は日本と中華圏を中心としたアジア向けの共同開発に注力する。ファンドにおけるLUN Partnersとの連携が、こうした海外ビジネスで大きな力を発揮しそうだ。
LUN Partnerは、上海に拠点を持つ投資管理会社で、ベンチャーキャピタル、プライベートエクイティなどを手がける。金融、教育、エンタテイメントの分野でグローバル展開する企業に投資する。豊富なネットワークでファンドの成長寄与をサポートすると見られる。30億円~50億円規模の投資ファンドは金融業界から見れば必ずしも大きくない。しかし、1クール(3ヵ月)のテレビアニメの製作費が3億円程度とされるアニメ業界では十分過ぎるほどの大きさだ。今後の動向が大きな注目を集めそうだ。

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