東映アニメと創通が共同企画のオリジナル作品 パイロットフィルムを公開

洒落どる

 アニメの大手企業2社の若手プロデューサーが協力して、オリジナルアニメの企画を立ち上げるプロジェクトをスタートした。東映アニメーションと創通は、2021年10月25日に、『洒落どる(しゃれどる)』とタイトルした作品のパイロットフィルムをYouTube上に公開した。
 『洒落どる』はハイターゲット向けの新規オリジナル作品。現代の知識で江戸時代にアイドルをプロデュースしたらという作品とのコンセプトで、華麗なライブシーンが見所になる。

 プロジェクトは「プリキュア」シリーズや「ドラゴンボール」シリーズなどでお馴染みの大手アニメ会社東映アニメーションと「ガンダム」の版権ビジネスや数々のアニメ製作をする創通が手を組む異色のプロジェクトになっている。
 東映アニメ側は若手を中心とした新規IP研究開発チームの「PEROs」が、創通側からも若手プロデューサーが参加する。企画にあたっては両社のプロデューサーがまず、約15件の企画をだし、その中の2つの案を融合させたという。

 企画アイディアだけでなく、現在のアニメ業界の環境変化も念頭にした取り組みを目指している。配信の普及や5G、xRといった新たな技術への対応、ファンと共創、次世代の若手プロデューサーの挑戦の場の確保といったものが念頭に置かれている。
 現状で作品はパイロットフィルムによる試作品段階だ。メインのキャラクターの名前も決まっておらず、声優のキャストも未定である。今回は設定やパイロットフィルムを公開することで、ファンやビジネス関係者の反応を探る。それらをもとに、今後の展開を検討するとしている。
 

『洒落どる(しゃれどる)』
企画・製作:梅澤淳稔(東映アニメーション)、難波秀行(創通)
チーフプロデューサー:深瀬晋太郎(東映アニメーション)、舟橋貴之(創通)
プロデューサー:日暮航輝(創通)
監督:菅野芳弘
キャラクターデザイン/総作画監督:吉田南
美術デザイン/背景:松本健治
色彩設計/色指定・検査:長田節
撮影監督:中野遼太郎
編集:牧信公
アニメーション制作:東映アニメーション ダンガン・ピクチャーズ
製作:東映アニメーション、創通

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
  3. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
     日本を代表するアニメーション作家として、いま“和田淳”を筆頭に挙げる人は多いだろう。2010年に『…
ページ上部へ戻る