2021年7月16日に国内公開する細田守監督の最新作『竜とそばかすの姫』の米国とカナダ、北米配給が早くも決定した。米国のアニメーション映画配給で定評のあるGKIDSは6月14日に、本作の北米配給獲得を発表した。
北米公開は2021年の今冬シーズンで、日本語字幕と英語吹替えの2ヴァージョンでの上映を予定する。2021年―22年のアカデミー賞を始めとする米国のアワードのエントリー条件をクリアし、かつアワードシーズン直前のスケジュールは、アワードも目指す話題作としてアピールする狙いがありそうだ。
細田守監督の前作『未来のミライ』は、カンヌ映画祭監督週間コンペティション出品など海外で高く評価された。特に米国ではアカデミー賞、日本アニメ初となるゴルーデングローブ長編アニメーション映画賞ノミネートなど評価が高かった。その『未来のミライ』の北米配給もGKIDSが手がけていた。
GKIDSは世界の良質のアニメーション映画を北米配給することで知られている。日本アニメではスタジオジブリの全作品、新海誠監督の『天気の子』、湯浅政明監督の長編映画などがラインナップにある。また世界の映画祭、アニメーションアワードを席巻するアイルランドのカートゥーンサルーンの作品もGKIDSの配給だ。
GKIDSは『竜とそばかすの姫』で再び細田守監督のムーブメントを狙うが、本作は前作の『未来のミライ』とはだいぶ異なった作品となりそうだ。
小さな出来事を重ねるエッセイのような『未来のミライ』に対して、『竜とそばかすの姫』は魅力的な音楽やアクションシーン、ネット上での仮想世界など煌びやかな印象を受ける。細田監督の表現の幅広さ、豊かさを感じさせる。GKIDSがそうした魅力をどのように北米のファンに打ち出していくかも注目だ。
『竜とそばかすの姫』
https://ryu-to-sobakasu-no-hime.jp/
GIKIDSの『竜とそばかすの姫』の紹介
https://gkids.com/films/belle/