アイズナー賞国際アジア部門候補に日本6作品、ベストアーティスト部門に伊藤潤二

アワード/コンテスト

 米国のコミック業界がウィル・アイズナー・コミックインダストリー・アワーズ(アイズナー賞)の今年の候補作品を発表している。30以上にわたる多彩な部門から構成されるアイズナー賞は、毎年優れた作品、クリエイターを顕彰する。今年も最優秀国際賞(アジア)(Best U.S. Edition of International Material—Asia)など、いくつかの部門で日本作品やクリエイターも候補に挙がった。
 最優秀賞の作品・受賞者は毎年夏にコミコン・インターナショナル(コミコン)で発表されるが、今年はオンラインでの開催のみ。受賞の決定もそこでとなりそうだ。

 日本作品が毎年存在感を発揮するのが、最優秀国際賞(アジア)である。米国で翻訳出版されたアジア作品を対象とするが、毎年大半を日本マンガが占める。事実上、翻訳日本マンガ賞となっている。今年もノミネート6作品は、全て日本マンガとなった。(下記リスト参照)

最優秀国際賞(アジア) 2021年ノミネート作品
・『君の膵臓をたべたい』(桐原いづみ/住野よる)  (Seven Seas)
・『ありがとうって言えたなら』(瀧波ユカリ) (Fanfare/Ponent Mon)
・『父の暦』(谷口ジロー) (Fanfare/Ponent Mon)
・『ピンポン』(松本大洋) (VIZ Media)
・『地獄星レミナ』(伊藤潤二) (VIZ Media)
・『SPY×FAMILY』(遠藤達哉)  (VIZ Media)

 しかしノミネートに挙がったのは、毎月のヒットチャートにランキングするよりも、むしろアイーティステックであることや、文学性を重視した作品だ。海外では日本でのヒットや評価ともしばしばずれることもあるが、人気小説のコミカライズである『君の膵臓をたべたい』はそうした例と言える。
 『ありがとうって言えたなら』(瀧波ユカリ)、『父の暦』(谷口ジロー)、『地獄星レミナ』(伊藤潤二)も米国ならだろう。一方で、日米で販売が好調な『SPY×FAMILY』(遠藤達哉)は、むしろこの中では異色に見える。短編集『Venus in the Blind Spot』では日本作家としては数少ない一般部門、最優秀ライター/アーティスト(Best Writer/Artist)にノミネートされた。

 一般部門では、最優秀自叙伝部門(Best Graphic Memoir)の候補に『出産の仕方がわからない!』(カザマ アヤミ)もノミネートされている。
 さらに最優秀カバーアーティストでは、日本の桃桃子がノミネートする。桃桃子はBOOM! スタジオやマーベルなどから発売されるアメコミで数多くのイラストレーションを手がけている。これらが評価された結果だ。
 これとは別に同じアイズナー賞が運営するコミックスの殿堂の2021年の候補のひとりに、萩尾望都が含まれている。16人の候補から4人が選ばれる予定だ。
 
2021 Eisner Awards Nominations
https://www.comic-con.org/awards/2021-eisner-awards-nominations

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