2020年国内メディア・コンテンツ市場、配信急伸も前年比4.8%減の13兆1076億円

「日本と世界のメディア×コンテンツ市場データベース2021 Vol.14」

 新型コロナ感染症の世界的な拡大で、2020年は国内外のメディア産業・コンテンツ産業にとって激変の年だった。一方でどの分野にどんな影響があったかは、現段階でなかなかはっきりとしない。今年3月に刊行されたヒューマンメディアから刊行された「日本と世界のメディア×コンテンツ市場データベース2021 Vol.14」が、こうした状況をクリアにする資料・統計、解説を収録している。
 ヒューマンメディアによれば、2020年の国内メディア×コンテンツ・ビジネス市場は13兆1076億円となった。前年比では過去最高の2019年比で4.8%減となるが、6%以上減少した米国に較べると減少幅は少なかった。

 国内市場の減少は、やはり新型コロナの影響が大きい。感染症拡大防止対策のため休業や入場制限を実施した映画、カラオケ、アーケードゲームといった分野が大きな落ち込みをみせた。
 他方で巣籠り需要などもあり、映像と音楽の配信サービス、スマホアプリ向けゲーム、電子書籍・雑誌などのネット流通分野が大きく伸びた。家庭用ゲームソフトも好調であった。結果として4.8%の微減にとどまった。
 レポートではテレビ、映画、音楽、ゲーム、新聞、出版といった分野別に加えて、広告、キャラクター、ライブ、ハード機器、コミュニケーションといった関連分野も分析している。

 海外市場も大きなテーマだ。レポートによれば、日本から輸出されたコンテンツの海外売上の市場規模は2019年に2兆円超え、7年間で3倍近くにもなった。最も大きいアニメだけで1.2兆円超の市場がある。
 さらなる海外展開のためにグローバル市場の動向の情報が求まられている。そこで世界全体のメディア・コンテンツ市場の数値を明らかにし、国別では米国、中国、ドイツ、フランス、インド、インドネシアといった主要国も国別に取り上げる。メディア・コンテンツ市場の必携データを目指した。

 「日本と世界のメディア×コンテンツ市場データベース2021 Vol.14」は、全328ページのボリュームで多くの資料を収録する。A4の紙版に加えて、本文と図表をPDFデータにしたCD-Rも同梱した。価格は定価97,900円(送料別)となる。
ヒューマンメディアの公式サイトにてサンプルが掲載されている。また詳細もサイトにて確認できる。

ヒューマンメディア
http://www.humanmedia.co.jp/

『日本と世界のメディア×コンテンツ市場データベース』
製本版(A4判+全322P)+CD-R (全ての本文・図表PDFデータ)

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