ソニーPCL、東宝スタジオにバーチャルプロダクションの研究拠点開設

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 ソニーPCLが、次世代の映像技術バーチャルプロダクションの研究開発体制を強化する。2021年4月12日、ソニーPCLは国内最大の撮影スタジオである東京・世田谷の東宝スタジオに、バーチャルプロダクション研究開発の拠点を開設した。東宝スタジオ内のステージ4に、期間限定で8K/440インチのソニー製Crystal LEDディスプレイシステムを設置し、バーチャルプロダクションの制作ソリューションの研究開発をする。
 研究開発では3DCGプロダクションのスタジオブロス、モデリングとライティング専門プロダクションであるモデリングブロスの2社と協力する。3社は2020年2月から「LAB.」と名付けたプロジェクトで、新しい映像表現を開発してきた。なかでも現実空間とバーチャル空間を違和感なくつなげるためにリアルタイムエンジンを活用したバーチャルプロダクションは主要テーマとなっていた。

 バーチャルプロダクションは、3DCGなどで作りだした背景を実写撮影と組み合わせる技術となる。大型LEDディスプレイにバーチャル背景を映し出し、一方の現実空間で演技をする人物や物体をカメラで撮影する。
 現在、CGと実写の合成は役者の背景にグリーンバックを置き、後からCG映像を組み合わせる手法が取られている。バーチャルプロダクションは後処理なくCGと実写を組みあわせた映像制作の技術として注目されている。
 実写映画はSFやファンタジーなど仮想空間を舞台にしてCGを多用する作品が増えているだけでなく、近年は時代ものや現代劇でもCGの導入はますます増えている。バーチャルプロダクションでそうした撮影がより違和感なく、容易に出来れば、映像表現の豊かさも広がる。

 ソニーPCLとスタジオブロス、モデリングブロスの技術は、国内で開発が進むバーチャルプロダクションの最先端の試みのひとつだ。ディスプレイの映像をセンサーでカメラと同期化させ、さらにリアルタイムエンジンを組み合わせることでリアルタイムで映像制作する。
 今回、本格的な撮影スタジオを使用することで、さらに研究を一歩進める。映像の成果はCMやドラマ、映画といった映像制作に活用されそうだ

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