2020年6月15日から20日まで、フランスで開催を予定していたアヌシー国際アニメーション映画祭が2020年度の開催中止を決定した。映画祭と同時開催予定だったアニメーション国際見本市MIFAも中止となる。
しかし映画祭コンペティションのノミネートにあたるオフィシャルセレクションは、4月15日に発表する予定だ。審査などが行われるかのは未発表。また映画祭と国際見本市の運営チームは、リアルイベントの中止に伴う代替するオンライン版のプロジェクトを目指している。
アヌシー国際アニメーション映画祭は1960年にスタート、今年で60周年を迎える。世界で最も歴史が長く、最大規模のアニメーション映画祭として知られている。近年は世界のアニメーション業界に対する影響力も大きい。
映画祭・国際見本市の中止は、今年の1月から世界に拡大する新型コロナウィルスの対策の一環だ。主催者は映画祭に向けて最大限の努力をし、開催の可能性を探ったが、地域と世界の健康を守るため責任ある行動が必要と決断したとする。また開催延期も検討したが、施設のスケジュールや他のイベントの兼ね合いなどから、適切な時期を見つけ出すことが出来なかった。
さらに次回開催日程の2021年6月14日~6月19日を発表した。リアルなイベントは一年間お預けとなる。今年予定していたアヌシー60周年記念特集、アフリカアニメーション特集は2021年度に持ち越される。
新型コロナウィルス感染拡大に広がり、世界の映画界・アニメーション業界でもイベントの開催中止・延期の動きが広がっている。フランスでは5月のカンヌ国際映画祭が延期を表明、ドイツのシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭でもアヌシーと同様にリアルイベントを中止する。日本では3月の東京アニメアワードフェスティバル、AnimeJapanが中止となった。
6月上旬にクロアチアで開催予定のアニフェスト・ザグレブは現在スケジュールの変更は発表していない。国際的な大型イベントがいつから可能になるのか、見通しがつかない状態だ。