国内で興行収入17億円を超える大ヒットになった『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』が、2020年2月26日に米国公開となった。配給は日本アニメ専門のファニメーション・エンタテインメントが担当している。
日本公開は2019年12月20日、米国公開はそれからわずか2ヵ月後、さらに全米1200以上の映画館が用意された。前作『2人の英雄(ヒーロー)』の515館の倍以上である。外国映画としては破格の扱いだ。
映画は配給会社のこうした期待に充分応えた好調な出足となった。公開初日の2月26日の興行収入は252万6900ドル(約2億7000万円)。水曜日公開と異例のスケジュールではあるがハリウッド大作の『The Call of the Wild』、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』、そして大ヒットとなっている『ソニック・ザ・ムービー』を上回り、興行収入で全米デイリー1位と記録的なスタートになった。
本作は『僕のヒーローアカデミア』の劇場第2弾となるが、前作の『2人の英雄』はデイリーで最高3位であった。シリーズ初の全米1位でもある。
また日本アニメでも全米デイリー1位は、2019年1月の『ドラゴンボール超 ブロリー』以来1年ぶりとなる。こちらの配給もファニメーションである。直近で興行収入約8億5000万円(776万ドル)を稼ぎだしている『天気の子』は、最高で2位だった。
前作『2人の英雄』は、興行収入は最終575万ドル(約6億3000万円)である。今回は水曜日、木曜日の2日間だけで252万ドル(約2億7000万ドル)。これに今後は金曜日を含めた週末3日間が積み重なる。さらに興行が長く続けば、『2人の英雄』を上回ってくる可能性は高い。
日本アニメの人気が高まっているとされる米国だが、それでも大規模な映画興行はなかなかハードルが高い。そうしたなかで2作連続の好成績は、『僕のヒーローアカデミア』の人気が現地でかなり根づいている表れとみられる。今後のさらなるビジネス拡大も期待される。