アニメ製作の大手である東映アニメーションは、2020年2月28日開催の取締役会に、2020年4月1日付の組織変更を決定した。
組織変更の目玉は、企画部の設置である。これまで営業企画本部の下で第一部から第三部までの映像企画部に分かれていた企画部門をひとつに統合する。
第一から第三まであった映像企画室、また映像管理室はなくなり、企画部はIP戦略室、プロモーション室が設立される。企画第一部にあった海外映像企画室はスライドする。海外映像企画室はグローバル市場向けの企画開発を目的とし、プロモーション室は作品のプロモーションを行う。
さらIP戦略室には、プロデューサーグループが置かれる。企画に応じた柔軟なプロデュースをするとしており、新規 IPの創出の中心となりそうだ。
また管理部門でも、組織の再編がある。総務人事部の名称のもと、これまでの総務人事部とスタジオ管理部を統合する。その下に総務室、スタジオ管理室、人事室が置かれる。
スタジオ管理部は、アニメーション制作の現場にあたる大泉スタジオの労務管理をしてきた。これまでは制作本部の管轄であった。これを総務人事部と統合することで、人事労務機能の強化と総務機能の効率化、意思決定の迅速化を目指すことになる。昨今急激に進展するスタジオの就労環境の健全化、法令順守も見据えていると考えてよさそうだ。