一般社団法人日本レコード協会は、2019年一年間(1月1日~12月31日)の国内音楽ソフトの生産金額が2291億2900万円であると発表した。この数字は2018年比で5%減になる。2018年は2年連続の減少から増加に転じたが、小幅ながら再び下落したことになる。
また年間数量も前年比7%減の1億8067万枚となった。こちらは2013年以来、7年連続のマイナスとなる。市場の縮小に歯止めがかかっていない。
年間レコード生産実績は、日本レコード協会の加盟各社の集計から集計する。音楽業界を代表する市場の統計数字である。生産金額は1950年代から実績を公表している。
市場規模は50年代から90年代まで一貫して成長を続けて1998年に6074億円と最高値に達した。しかし2000年代以降はデジタル化やユーザーの需要が配信での利用に流れたことから減少に転じている。2019年は98年に対比で4割以下の水準にとどまっている。
音楽ソフトの生産は大きく「オーディオレコード」と「音楽ビデオ」のふたつに分けることが出来る。18年は「音楽ビデオ」が好調だったが、19年はその反動もあり数量で16%減4637万枚、金額で8%減764億円と下げ幅が大きかった。
オーディオレコードは比較的小さな下落率に留まった。数量は前年比4%減の1億3430万枚、金額 は3%減の1528億円だ。
また全体に占める比率は少ないもののアナログレコードが堅調だった。数量は9%増の122万枚。金額は3%増の21億5000万円である。いずれも6年連続の増加で着実な成長を続けている。