キャラクター事業のブロッコリーが1月10日に、2020年2月期第3四半期決算を発表した。売上高と利益はほぼ前年並みで、手堅い決算となった。
売上高は前年比2.1%減の44億3500万円、営業利益は6億1800万円(1.5%増)、経常利益は6億3200万円(1.0%増)、また当期純利益は4億7000万円(11.3%増)である。引き続きた『うたの☆プリンスさまっ♪』が業績を牽引している。
数字で見た変化は乏しいが、売上げの構成は前年比で大きな変化があった。他社コンテンツ商品の売上高が落ちる一方で自社コンテンツが伸び、売上高に占める自社コンテンツの割合が拡大していることである。
前年同期比で観ると『うたの☆プリンスさまっ♪』関連の割合は49.3%から59.8%に、『Z/X』関連は12.4%から16.1%に上昇している。2タイトル合わせると61.7%から75.9%まで広がったことになる。
『うたの☆プリンスさまっ♪』の好調は6月に公開した劇場版の効果で、イベント集客、グッズ・関連音楽CDの売上につながっているためである。ただし興行収入18億円となった映画の収益配分は今季ではなく、21年2月期上半期決算に持ち越される。来期に向けてポジティブな要因である。
トレーディングカードゲームの『Z/X』は、カード自体は好調であった。しかし同作を原作にしたゲームアプリ『Z/X Code OverBoost』の売上高は目標に達せず、営業赤字となっている。こちらは来期に課題を持ち越したかたちだ。