テレビ東京ホールディングス(テレビ東京HD)が発表した2018年3月期第1四半期の決算は、連結売上高356億5900万円(2.5%減)、営業利益21億100万円(25.8%減)、経常利益23億4000万円(22.2%減)、純利益は14億2500万円(27.9%減)となった。減収減益である。
しかし、好調だった前期を踏まえて17年5月12日に発表されていた業績見通しを上回る勢いとなった。テレビ東京HDは決算発表と合せて、第2四半期、通期の業績見通しをいずれも引き上げた。第2四半期の連結売上高は695億3100万円から701億5500万円に、通期売上高は1462億円から1467億円に引き上げられた。
利益面でも当初見込みから第2四半期で大幅増とする。通期はより慎重な修正としたが、営業利益、経常利益、当期純利益で好調であった前期と近い水準を見通す。変更の理由は、今回もアニメ事業で、予想を上回る勢いを維持している。
そのアニメ事業の売上高は44億6300万円(1.7%減)、粗利益は16億1800万円(14.6%減)と前年同期比でいずれも減少となっているが、いずれも高い水準を維持している。
売上高は『妖怪ウォッチ』の国内商品化の減少、また利益では映像配信サイト「あにてれ」の初期投資費用が大きかったためとしている。一方で、『NARUTO』の海外配信、そしてゲームが堅調だった。
ソフトライツ全体でもアニメだけでなく、「孤独のグルメ」シリーズや『ゴッドタン』のオリジナル番組といった実写作品が配信会社向けの活発だった。アニメと合算したソフトライツ収入は60億6700万円となる。
アニメ関連ではアニメ専門チャンネルAT-Xを運営するエー・ティー・エックスの売上高が14億4800万円と7.2%の減収であった。加入者数の減少を、放送外収入でカバーできなかった。
またテレビ東京ミュージックで印税収入が想定を上回り、売上高が12.3%増の8億7700万円であった。『新世紀エヴァンゲリオン』といったアニメ関連楽曲が中心となった。