アニメ企画・製作の創通は2020年1月10日に、20年8月期第1四半期の決算発表をした。創通は19年11月にバンダイナムコホールディングスから公開買付け(TOB)を受け、現在は同社が株式の82%を保有する。
これを受けて20年2月27日に東京証券取引所で上場廃止となる。今回は上場企業として最後の決算となり、以後の決算発表はバンダイナムコホールディングスの連結決算に組み込まれる。
第1四半期は2019年9月~11月になる。TOBの時期に重なるが、増収増益で堅調なスタートになっている。連結売上高は36億7100万円(13.9%増)、営業利益7億700万円(5.6%増)、経常利益は6億9200万円(2.8%増)、当期純利益4億7700万円(3.6%増)である。
好調だったのはライツ事業で、売上高は14億6100万円(14.7%増)、営業利益が6億7100万円(7.6%増)。キャラクターを活用した販促・集客キャンペーンや、イベントも増加した。
引き続き「ガンダム」シリーズが好調で、当該期は遊技機に関連の商品化権収入が増加した。「ガンダム」シリーズ以外では、『メルクストーリア』が好調だった。
メディア事業は増収減益だった。売上高は21億9000万円(15.0%増)、営業利益が6400万円(13.1%減)である。
製作出資・プロデュースをした主要な新作アニメは、『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』、『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』、『アズールレーン』、『戦×恋(ヴァルラヴ)』など。『それいけ!アンパンマン』などの継続番組もあった。
上場廃止が予定されていることから、半期・通期の連結業績は示されなかった。しかし同社は今後もアニメやエンタテインメントコンテンツのプロデュースと二次利用、キャラクター版権ビジネスの拡大をするとしている。また現在ある就職関連事業は売却される予定のため、よりアニメに特化した企業となりそうだ。