日本動画協会は「アニメ産業レポート2019」が刊行されるのに合せて、2018年のアニメ市場規模を発表した。データは広く公表されている統計数字に日本動画協会が独自に行っている調査を加えて算出している。
発表によれば、2018年の「アニメ産業市場」は2兆1814億円に達した。前年比0.9%の増加で、2017年とほぼ同じ水準であった。伸び率は低いながらも、2010年以来9年連続で過去最高を更新した。
「アニメ産業市場」は国内及び海外でのユーザーによる日本アニメへの消費を合算する。2018年の特徴は引き続き海外市場であるが、これまでと異なり成長の鈍化である。海外市場は2013年以来高い成長を続け、市場を牽引してきたが、2018年は1.4%増と伸びは弱い。海外の急拡大は一息ついたかたちだ。
一方国内市場も前年比0.4%増の1兆1722億円となった。3年連続で続いた減少に歯止めがかかったが、ほぼゼロ成長である。この結果、全体でも0.9%増と横ばいになった。また海外市場の急成長から国内外の市場規模逆転もあるかとされていたが、当面は国内市場が海外を上回った。しかし海外市場は依然全体の46%を占めることで、重要性は変わらない。
市場規模はほとんど変わらなかったが、その内訳は大きく変わっている。まずビデオパッケージが前年比33.3%減と大きく落ち込んだ。金額では178億円の減少である。また商品化権は金額での下げが229億円と大きく、減少率は4.4%だった。
これに対して配信が10.2%増、ライブエンタテインメント23.1%増と落ち込みをカバーした。またテレビ7.0%増、映画3.9%増、音楽4.1%増、遊興5.5%増も堅調であった。全体としてみればアニメ産業は依然活発とみてよさそうだ。
詳しい調査結果は、12月9日発売の「アニメ産業レポート2019」に掲載される。レポートは東京アニメセンターin DNPプラザ、AKIBA INFO.×TOKYO ATOM -INFORMATION&SHOP-、京都国際マンガミュージアム ショップで販売される。またエスピーアイ・インフォメーションサイトにて、デジタル版と書籍版の双方を販売する。価格はいずれも税別10,000円。
また刊行を記念して12月11日(水)に都内にて、セミナーが開催される。レポートの執筆陣がさらに詳しい解説をする予定だ。セミナーの参加は事前購入もしくは当日会場にて、「アニメ産業レポート2019」を購入する必要がある。会場はアットビジネスセンターサテライト新宿南口駅前、申し込みはメールで受け付けている。
「アニメ産業レポート2019」刊行記念セミナー
2019年12月11日(水) 17:00~19:00(開場16:30)
アットビジネスセンターサテライト新宿南口駅前(渋谷区代々木2-8-3 新宿GSビル8階)
申込先・方法:collabo@aja.gr.jp 日本動画協会 http://aja.gr.jp
「アニメ産業レポート2019」
発行元: 一般社団法人日本動画協会
発行日: 2019年12月9日
価格: 10,000円(税別)
通信販売: エスピーアイ・インフォメーション(12月9日より)
https://www.spi-information.com/report/24755.html
店頭販売
東京アニメセンター in DNPプラザ/AKIBA INFO.×TOKYO ATOM -INFORMATION&SHOP-/京都国際マンガミュージアム ショップ