池袋で親しまれてきた映画館シネ・リーブル池袋が、この7月にユニークな企画を立ち上げる。「アニメZONE」と名付けたブランドを立ち上げて、毎日アニメを上映する。
2019年7月19日よりスタートし、企画第一弾はテレビアニメ『さらざんまい』の一挙上映になる。『さらざんまい』は独特のスタリッシュさで熱狂的なファンが多い幾原邦彦監督の最新作。4月からテレビ放送され、先日最終回を迎えたばかりだ。
都内では大型シネコンの新設が近年、相次いでいる。なかでもシネ・リーブル池袋がある池袋地区は、大型シネコン施設2つがオープンすることで様変わりする。7月19日には12スクリーン2500席のグランドシネマサンシャインが開業する。
既存の映画館は、これに対応する必要に迫られていた。シネ・リーブル池袋は、熱心なファンが多いアニメに目を向けたというわけだ。池袋はアニメ関連のショップも多く、ファンが多いことも理由とみていいだろう。
イベント性の高い上映することで、テレビや配信とは異なる楽しみを提供する。参加型上映や企画上映、スタッフトーク付き上映などを編成するとしている。
上映作品も気になるところだ。こちらは最新アニメから懐かしの名作までを掲げるが、第1弾は映画ではなくテレビシリーズの『さらざんまい』。これも異例の方針である。第2弾以降は今後の発表を待つことになるが、これまでの常識に捉われないかたちだ。
アニメ専門の映画館は、昨年12月に新宿に「EJアニメシアター新宿」が立ちあがっている。こちらも映画館大激戦地である新宿東口にある角川シネマ新宿が、模様替えしたものだ。アニメ映画を集中して上映するだけでなく、ゴールデンウィークには海外の良質のアニメを上映するトンコハウス映画祭といったユニークな企画が話題を呼んだ。
相次ぐアニメ上映館は、映画館でアニメを楽しむ新しいかたちに対応したものでもある。シネ・リーブル池袋は「アニメZONE」をどのくらいの期間予定するかは明確にしてないが、長く続くことを期待したいところだ。