ハピネットが邦画・アニメ部門スピンオフ、ファントムと統合で総合映像会社設立

ファイナンス決算

 エンタテイメント商材の中間流通大手ハピネットが、グループ内の映像関連事業を再編し、さらの本格的な事業展開を目指すことになる。ハピネットは新会社ハピネットファントム・スタジオを設立、2021年4月1日付でグループ内の映像関連事業をここに統合する。ハピネットファントム・スタジオを総合映像会社とすることで、この分野で存在感を増しそうだ。
 統合にあたって、まず1月20日付けで完全子会社となる株式会社ハピネットファントム・スタジオを新設立する。2021年4月1日付けでハピネットの映像メーカー部門を事業分割、新会社へ同事業を移管する。また同日付で、子会社のファントム・フィルムは新会社へ吸収合併される。

 ハピネットは1969年にトウショウとして設立され、およそ50年の歴史を持つ。玩具の中間流通で成長し、その後は映像・音楽ソフトやゲームハード機・ソフトの卸業でも存在感を発揮してきた。
 一方で映像メーカーとして、実写やアニメの自社企画や製作出資も手がけてきた。アニメでは『男子高校生の日常』などの作品がある。ハピネットファントム・スタジオにはこの部本が事業移管するとみられる。
さらに2020年10月にハピネットは映像事業の強化を目的に、映画配給・企画・製作・宣伝のファントム・フィルムを子会社化している。ファントム・フィルムは2003年に設立された映画会社である。企業規模は小振りだが、ハピネットの弱い洋画輸入や実写企画・製作、劇場配給、宣伝などの機能を持つ。
 新会社は邦画、洋画、アニメと幅広いジャンルで、企画・製作・配給・ライセンス管理・パッケージ販売まで映像事業のほぼ全てカバーする。総合映像企業として、活躍を目指すことになりそうだ。

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