アニメ大手のアニプレックスは、2018年10月1日付で新たな映像プロデュース会社、株式会社リアルト・エンタテインメントを設立した。独自のプロデュース体制を構築することで、映像コンテンツ制作とライセンスマネジメントをする。
新会社はアニプレックスが全額出資。代表取締役会長にはソニー・ミュージックエンタテインメントの石橋正氏が就任、取締役社長を鎌形英一氏が務める。本社はアニプレックスと同じく、東京都千代田区六番町に置かれる。
取締役社長の鎌形英一氏は、フィールズの映像関連事業の取締役の経験が長い。同社のグループ会社でアニメプロデュースをするルーセント・ピクチャーズエンタテインメントの代表取締役社長も務めていた。『ベルセルク 黄金時代篇』や『アップルシード アルファ』、『スターシップ・トゥルーパーズ』などの代表作がある。リアルト・エンタテインメントでもそうした経験が活かされそうだ。
またフィールズ以前はアニプレックスに在籍しており、今回は新たなかたちで同社と共にアニメ・映像ビジネスを開発することになる。
アニプレックスは、「Fate」シリーズや「ソードアート・オンライン」シリーズをはじめ多くの人気作を持つアニメ業界の大手である。アニメ企画・製作・パッケージのアニプレックスを中心に複数のグループ会社を持つ。
好調な業績を背景に、近年は新会社の設立、また積極的なM&Aを繰り広げる。アニメーション制作ではA-1 Picturesを事業分割してCloverWorksを設立して注目を集めた。また番町製作所をゲーム企画・開発のQuatro Aへ事業転換、さらに画像処理ソフト開発のLive2D、フィギュア関連のリボルブに相次いで出資している。
リアルト・エンタテインメントでは、ビジネスの根幹となる企画・開発の強化を打ち出す。映画やCGなどの作品での展開が期待される。