次回で22回目となる文化庁メディア芸術祭が、2018年8月1日から作品募集を開始している。10月5日まで受け付ける。募集分野はこれまでと同様でアート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の4つだ。
文化庁メディア芸術祭は毎年一度、過去1年間にこれらの分野で優れた業績を残した作品を顕彰している。応募数は近年大きく伸びており、第21回は世界98ヵ国・地域から4192作品となった。受賞作品や受賞作品展も話題になることが増えている。
ただここ数年は開催時期や開催会場の移動が続いており、概要がやや分かりにくくなっている。気づかない間に応募期間を超えていた、展覧会が終わっていたということもあり、気をつけたいところ。
今回、募集対象となるのは、2017年10月6日~2018年10月5日の間に完成したか、または公開された作品である。商業作品であれば、リリース時期と考えてよいだろう。また完成または公開が10月5日なので、今後完成、発表予定の作品でも可能だ。
また応募資格に制限はない。国内外はもとより、プロやアマチュア、商業作品や自主制作の区分も問わない。例えばマンガ部門では、週刊マンガ誌の連載作品も、ウェブマンガも、同人誌も同じように審査される。全ての創作活動を同じ分野のなかで選考する。アートやデジタルメディア、アニメやマンガといった性格の異なった4分野が同じ賞のなかで並ぶのも異色である。
一方で確かな選考基準は設けられており、アニメーション部門では「豊かな物語性や個性的な表現力をもった、完成度とオリジナリティを極めた作品」としている。マンガ部門は「マンガの可能性を拡張するような作品」、エンターテインメント部門は「「面白さ」、「楽しさ」とは何かを問い、遊びや体験をつくりだす多種多様な形式の作品」である。とりわけエンターテインメント部門は、ゲーム、映像· 音響作品、ミュージックビデオ、広告映像、特殊映像効果·演出、パフォーマンス、ガジェット、ウェブプロモーション、オープンソースプロジェクト、アプリケーションと多岐にわたる。どういったジャンルから選ばれるのかも注目点である。
応募締切り後、審査委員により2019年3月まで審査を実施する。2019年3月に受賞作品が発表される。大賞、優秀賞、新人賞などが設けられるほか、審査委員会推薦作品も選定される。
受賞作品展は2019年6月の開催を予定している。
文化庁メディア芸術祭
http://festival.j-mediaarts.jp