DLE通期決算 2期連続赤字に 映像制作の低収益が響く

ファイナンス決算

 ブランドマネジメントやアニメ・キャラクター事業のDLEは、2018年8月14日に18年6月期の通期決算を発表した。連結売上高は前期で29%増の57億1000万円と大きく伸びたが、利益面では依然赤字からは抜け出せなかった。
 営業損失が1億900万円、経常損失は1億1600万円、当期純損失が1億3000万円である。TOKYO GIRLS COLLECTIONなどが順調で、損失幅は前の期より大きく改善している。また当期損失は、アプリゲームソフトで特別損失を計上したことが響いた。
 
 売上げの拡大についてDLEは、セールスプロモーションの拡大や新規事業の立ち上がり、映像作品制作での大型案件の複数納品などを理由に挙げる。映像制作には、アニメ作品も含まれている。アニメでは、『秘密結社 鷹の爪』、『ソードガイ The Animation』、『若おかみは小学生!』、『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』などを手がけている。
 一方でアプリ事業では新作アプリの売上が伸び悩んだ。利益面では、配信などのライセンスの販売が貢献した。

 領域別でTOKYO GIRLS COLLECTIONが軸となるソーシャル・コミュニケーションが順調で、42億6200万円の売り上げ。利益面での貢献も大きかった。
 しかし、IPクリエイションは期中に、大型案件の納品があり売上高は伸びたが、18年3月期以前の収益性の低い契約があったことから、赤字となった。
 映像制作事業については、19年6月期は引き続き収益性の低い案件が残っているとする。映像制作事業の本格的な収益回復は、2020年6月期になる見込みだ。

 今期(2019年6月期)は、連結業績予想は、レンジを形式としている。売上高は60億円9800万円~63億9700万円と10%前後の伸びを見込む。利益については予想の幅が大きいが営業利益、経常利益では黒字化を予想している。

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