昨年10月に設立されたIGポートのグループ会社リンガ・フランカが、いよいよ新しいマンガビジネスに乗り出した。2018年3月1日からマンガ配信のウェブサービス「マンガドア」のサービスをスタートした。
ウェブ上にはすでに数多くのマンガ配信サービスがあるが、「マンガドア」の特長は出版社を横断して人気作品を提供すること。そして、スマートフォンに最適化しつつアプリを使わずに作品を閲覧ができることだ。アプリをダウンロードすることなくすぐ見たいというユーザーに最適化されている。
サービス運営のリンガ・フランカは、2018年10月にアニメ製作などのIGポートのグループ会社として設立された。同グループのマンガ出版社マッグガーデンの若手編集者である新福恭平氏が代表取締役となり、コンテンツの電子配信ビジネスに特化するとしていた。
これをかたちにしたのが「マンガドア」になる。スタート当初はマッグガーデンのほか、一迅社、新潮社、徳間書店、コアミックスが参加。『ゆるゆり』、『BTOOOM!』、『ワカコ酒』、『モンスター娘のいる日常』、『魔法使いの嫁』など、各社の人気タイトルが100作品以上、6000話以上並ぶ。今後もラインナップを増やし、3年後の黒字化を目指す。
今後の普及の鍵となるのは、他サービスとの差別化であろう。「マンガドア」はそれを、スマートフォンに最適化しつつアプリに依存しないと、アプリ時代を逆手にとったサービスとした。
これによりマンガ雑誌の連載や、単行本と同様のビジュアルを提供する。紙メディアならではの中で実現してきたコマ割りや絵の迫力を感じられる。一方で、決済手段はアプリと同様でシンプルなかたちとした。
出版社に対しては、作品の提供元に対して全て同一経済条件としている。コンテンツの提供会社にとっての安心もポイントだ。
こうした差別化がユーザーや出版社にどう受け入れられていくかが、今後のポイントになりそうだ。
マンガドア https://www.manga-doa.com/