2016年8月26日に全国東宝系で公開された新海誠監督の『君の名は。』の累計興行収入が、2017年7月24日までに250億3000万円となったことが分かった。東宝は7月24日に、2106年12月公開の正月作品から6月までに自社が配給した興行収入10億円以上の映画の成績を発表した。合わせて『君の名は。』の最新興行収入も明らかにした。
『君の名は。』の興行収入は、今年1月の日本映画製作社連盟の発表では17年1月22日までの成績として235億6000万円としていた。しかし、ロングラン公開を続けていたことからその後も数字を伸ばし、東宝が17年2月決算で発表した17年3月末では248億2000万円であった。今回の発表では、4月以降もさらに動員を重ねて250億円の大台を突破した。
『君の名は。』の興行収入は、国内公開された映画では『千と千尋の神隠し』の308億円、『タイタニック』の262億円、『アナと雪の女王』の255億円に続き歴代4位となる。アニメ映画に限れば2001年の宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』に続く、第2位だ。
配給・興行での大ヒットは、2017年2月期の東宝の業績も大きく押し上げた。しかし、『君の名は。』は今期2018年2月期も引き続き東宝の収益に貢献をしそうだ。7月26日にDVDとBlu-ray発売するからだ。東宝ではすでに予約好調としており、映画事業全体の業績見通しを超える理由に挙げている。
東宝の第1四半期のパッケージ(DVD・Blu-ray)事業収入は39億5100万円と前年の倍になっている。これはすでにやはり16年夏に大ヒットした『シン・ゴジラ』のBlu-rayとDVDが3月に発売され大ヒットになっているためだ。第2四半期以降は、これに『君の名は。』が加わることになる。
同時に発表された2017年の上半期の興行成績では、引き続きアニメ映画が好調だ。10億円以上の作品は13本、うち4本がアニメであったが、上位3本を占めた。1位は『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』の68億7000万円、2位が『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』の44億3000万円、3位は『映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』の32億6000万円である。
実写映画の1位は16年12月公開の『海賊とよばれた男』の23億7000万円で、上位3作品からは引き離された。実写映画ではマンガ原作の『帝一の國』も19.2億円と好調だった。アニメでは『映画クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ』が16.2億円であった。