映画『アップルシード アルファ』や、映画『スターシップ・トゥルーパーズ:インベイジョン』など数々のCG映像を手がけてきたSOLA DIGITAL ARTS Inc.が、この6月に東京オフィスを移転した。同社はアニメーション監督やメカニックデザインで世界的に活躍する荒牧伸志氏、プロデューサーのジョセフ・チョウ氏が2010年に設立した。
設立以来、オフィスとスタジオを東京新宿区歌舞伎町に構える異色の存在であった。それをこのほど東京武蔵野市中町に移した。新たな立地はJR三鷹駅に近く、国内のアニメスタジオの集積地のひとつとして知られる。
また移転に合わせて、SOLA DIGITAL ARTSでは大規模なスタッフ募集を開始した。募集内容は、神山健治監督、荒牧伸志両監督による新規フル3DCGプロジェクトのためとしている。CGレイアウターとアニメーターを15〜20名程度、ライティング、レンダリング、コンポジットが5〜10名程度、さらにキャラモデラー、BGモデラー、エフェクト、セットアップもと、総数は30名近くにも及ぶ。
作品名は明らかにされていないが、大手アニメスタジオのプロダクション I.Gは、2017年4月に神山健治、荒牧伸志両監督による士郎正宗氏の人気マンガを原作とした『攻殻機動隊』の新作アニメ制作を発表している。今回の募集は本作のスタッフの可能性が高い。
SOLA DIGITAL ARTSの新オフィスは、プロダクション I.Gから歩いて直ぐの場所に位置する。両スタジオが協力して、新作『攻殻機動隊』に取る組むことになりそうだ。
SOLA DIGITAL ARTSは、人の動きをデータ化して、CGに取り込みアニメーションとするモーションキャプチャを得意としてきた。この夏には、この技術を取り入れた『Starship Troopers: Traitor of Mars』が公開される。新たな制作が新作『攻殻機動隊』になれば、ここでもモーションキャプチャの導入が期待される。
『攻殻機動隊』は、これまで2Dセルアニメ、実写映画、VR、ゲームと様々なかたちで映像化されてきた。フル3DCGとなれば、また新たな映像の可能性を広げそうだ。