「カウボーイビバップ」米国実写TV化企画 サンライズ正式発表

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 1998年に制作され、その後、日本のみならず海外でも大人気を博したテレビアニメシリーズ『カウボーイビバップ』を原作とした新たな実写企画が浮上した。2017年6月6日に米国メディアが本作のテレビドラマ企画が進んでいることを報道、翌7日には、アニメシリーズの制作をしたサンライズから正式発表した。
 サンライズによれば、実写企画はテレビシリーズを想定しており、米国のテレビ製作会社であるトゥモロウ・スタジオ(Tomorrow Studios)とサンライズが共同開発する。日本のマンガやアニメを原案・原作とする海外の実写映像化企画は少なくないが、日本の企業が企画開発に加わることは珍しい。新たなアニメの海外展開の方法のひとつとしても関心を集めそうだ。

 共同開発をするトゥモロウ・スタジオは、米国の有力テレビプロデューサーであるマーティ・アデルスタインが2015年に設立した新興プロダクション。英国の大手テレビ製作会社ITV スタジオとパートナーシップを組んでいる。
 アデルスタインは、「プリズン・ブレイク」シリーズや『アクエリアス 刑事サム・ホディアック』、『ティーン・ウルフ』などのヒット作を多く手掛けてきた。今回は、過去20年近くにわたり米国でも人気を博してきた『カウボーイビバップ』に、新たな企画として挑む。
 アデルスタイン氏は企画開発について、『カウボーイビバップ』が長年、世界中で親しまれていることを理由に挙げる。実写版も世界展開を狙うことになる。

 一方、サンライズは1972年設立の国内の大手アニメ会社である。「ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズなど多くのヒット作を持つ。アニメーション制作だけでなく、アニメのライセンス事業も得意とする。2016年には『TIGER & BUNNY』のハリウッド実写映画化企画も発表されている。自社原作アニメの海外実写化は、同社が注力する新たな分野と言えそうだ。
 しかし、実際に作品が完成するかとなるとまだまだ不透明だ。『カウボーイビバップ』の海外実写化企画は、2008年にも一度伝えられたことがある。その際は、大物プロデューサーのアーウィン・ストッフのもとキアヌ・リーブス主演、配給として20世紀FOXが挙がっていた。結局、企画は初期段階から先に進めなかった。
 今回はその映像化オプションの期間が終了した後の新たな企画となる。製作予算でより現実的で、作品の世界観を伝えやすいテレビシリーズとしたことで、より実現しやすくなったといえる。また企画開発にサンライズが加わることで、原作の持ち味が大きく損なわれることはなさそうだ。

 『カウボーイビバップ』は、1998年にテレビ東京で放送開始、その後完全版がWOWOWで放送された。人類が太陽系の各惑星に進出した未来、賞金稼ぎのスパイク、ジェット、フェイ、エドらの活躍を描く。渡辺信一郎監督、キャラクターデザイン・川元利浩。菅野よう子作曲の音楽を背景にしたおしゃれな演出がアニメファンだけでない幅広いファンを獲得した。
 とりわけ海外での人気の高い作品として知られる。米国カートゥーンネットワークでは10年以上にわたり再放送が繰り返されている。過去の傑作アニメーションランキングや、観るべきアニメーション作品特集では常の名前が挙げられる常連だ。

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