新しい映像、エンタテインメントとしてVR(Virtual Reality)への関心がますます高まっている。その応用範囲は、当初の予想を超える広がりを見せている。
そうしたなか国内の映像関連技術でトップを走るIMAGICAがVRに特化した技術開発のリサーチプロジェクトチームを立ち上げている。イマーシブ・メディア・ラボ(IML)と名付けられたチームで、2016年8月に発足、今年度より本格稼働をスタートする。没入感を追求するコンテンツ制作が、大きなテーマだ。
IMLは国内有数の映像技術企業であるIMAGICAが、これまで積み上げてきた技術のノウハウをVRに注ぎ込む。なかでも特長は音響だろう。360 度のVR 立体映像だけでなく、音響面でも360度の立体感を出す。前後左右、上下と、映像自体に較べて見落とされがちな音でもVRの確立を目指す。
IMAGICAによれば、IMLが目指すのは見る者が既存の枠に捉われず、没入感を体感できる映像技術だという。そのうえで没入感を構成する要素として、「両眼立体視による360 度映像」と「高次アンビソニック音響」を重視する。
これらの開発技術は、配信プラットフォーム向け、スマートフォン向けのVR コンテンツ制作にすでに利用されている。さらにエンタテインメント分野以外のシステム開発などでの応用も探る。
多くの分野でこれらの技術を活用した企画も進んでいる。今後、様々な場面でIMAGICAの技術を利用したVRが登場しそうだ。