LDHがアニメスタジオ取得、博報堂系クラフターの事業再編で

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 アーティストマネジメントなどの大手エンタテイメント企業LDHJAPANが、アニメ事業に進出する。LDH JAPANは、2022年10月1日付けで株式会社LDH DIGITALを設立、デジタル映像制作やその関連事業を手がける。
 事業の中核となるデジタル業務は、東京都新宿にあったクラフタースタジオの機能を引き継ぐ。クラフターグループの公式Twitterでは、グループの事業はクラフターエックスプロジェクトとLDH DIGITALの2社に引き継がれたとしている。グループ事業が大きく再編された。
 株式会社LDH DIGITALは資本金500万円、LDH JAPANが出資する。代表取締役社長にはクラフターの代表取締役社長共同CEOであった古田彰一氏が就任した。また取締役としてLDH JAPAN取締役専務執行役員の関佳裕氏、新井義浩氏も経営に加わる。

 公式サイトではLDH JAPANの事業とクラフタースタジオの持つCG・アニメ・メタバース分野のノウハウを融合させることで、エンタメビジネスを進化させるとしている。
 クラフタースタジオはこれまでに、LDHの人気グループJr.EXILEが参加するプロジェクト「BATTLE OF TOKYO」のアニメ制作をしていた。こうした関係が新会社の設立につながったようだ。今後はこうした音楽やアーティストとコラボレーションするアニメ・CG・デジタルプロジェクトも増えそうだ。

 クラフターは2011年に新しいアニメの制作とプロジェクトを目指すとして、博報堂、博報堂DYメディアパートナーズの出資を中心に設立された。古田彰一氏と共同でアニメ監督の神山健治氏が代表取締役CEOを務めたことでも注目された。「スマートアニメーション」と名付けたCGアニメーションとモーションキャプチャを結びつけた映像を売りにしていた。
 スタジオ部門は2017年に買収したラッキーピクチャーズを前身としている。劇場映画『花とアリス殺人事件』、『あした世界が終わるとしても』、長編アニメ『永遠の831』、ナイアンテックの位置情報ゲームを原作とするテレビシリーズ『INGRESS THE ANIMATION』などの代表作がある。今後は新たな体制で、クリエイテイブを目指すことになりそうだ。

株式会社LDH DIGITAL
https://www.ldh.digital/

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