アヌシー映画祭に岩井澤健治監督新作、木下麦監督新作、ガンダムVR ワーク・イン・プログレスに登場

アヌシー国際アニメーション映画祭

 6月9日の開幕までおよそ2週間と迫るなか、アヌシー国際映画祭が最後のメインプログラムのひとつワーク・イン・プログレス(Work in Progress)の出品作品を発表した。
 日本からは長編映画に木下麦監督の『ホウセンカ』、岩井澤健治監督の『ひゃくえむ。』、そしてXR作品として『機動戦士ガンダム:銀灰の幻影』が選ばれた。『機動戦士ガンダム』は今年3月に製作発表されているが、長編2作品は今回のアヌシーで初めて制作が明らかにされる。

 ワーク・イン・プログレス部門は、現在は制作中、もしくは企画開発中の作品の制作過程を紹介する。ここで取り上げられた作品が完成後、世界で話題になることも多い。話題作の先取りで注目を集める。また、制作素材と共に、作品のコンセプトや手法などが紹介されることが人気だ。
 今年は長編映画、シリーズ、XRの各部門が設けられて、各14本、2本、5本と過去最高の規模となった。さらにヨーロッパ、アジア、北米、ラテンアメリカなど幅広い国から選ばれている。

 『ホウセンカ』の木下麦監督は、映像制作会社P.I.C.S.に所属。2021年にオリジナルテレビシリーズ『オッドタクシー』で初アニメ監督、さらにその映画版『オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』も手がけた。今回はアニメーション制作を『映画大好きポンポさん』、『夏へのトンネル、さよならの出口』のCLAPが担当する。
 死期の迫った年老いた終身刑の受刑者とその過去を描くストーリーと紹介されている。発表資料によれば、長さ1時間半の作品を予定している。木下麦監督、コンセプトアートのミチノク峠、CLAPの松尾亮一郎プロデューサーが登壇予定だ。CLAPは2023年にアヌシーの長編コンペティションで『夏へのトンネル、さよならの出口』でポール・グリモー賞を受賞している。

 岩井澤健治監督は昨年のカンヌ国際映画祭で『Hina is Beautiful』の企画を紹介したが、今回は別作品となった。『ひゃくえむ。』では陸上競技でライバルとなる2人の少年を描く。
 製作はポニーキャニオン、TBS、アスミックエース。監督に加えて、アニメーション監督/キャラクターデザインの小嶋慶祐、アートディレクターのKeikankun YAMAGUCHI、アスミック・エースの武次茜が登壇する。作品は1時間35分を予定している。

 『機動戦士ガンダム:銀灰の幻影』は、すでに日本で公式サイトの立ちあがっている話題作だ。フランスのVR制作会社Atlas Ⅴとの共同制作で、鈴木健一監督らスタッフも発表されている。
 当日は鈴木監督、バンダイナムコ・フィルムワークスの彌富健一プロデューサー、それにフランス側のスタッフとプロデューサーも登壇予定だ。

アヌシー国際アニメーション映画祭
ワーク・イン・プログレス(Work in Progress)

https://programme.annecyfestival.com/en/program/filters?type=wip

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