バンダイナムコ、カジノ向け進出 「パックマン」のスロットマシンで米国・豪州展開

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 日本の総合エンタテイメント企業が、巨大なカジノビジネスへ進出する。バンダイナムコグループのゲーム事業会社バンダイナムコエターテインメントは、同社初となるカジノ向けのゲーム機器『PAC-MAN VIDEO SLOT WILD EDITION(パックマン ビデオスロット ワイルド エディション)』を開発、4月11日に米国・サンディエゴで開催された「National Indian Gaming Show 2017」にて発表した。
 オーストラリアの大手カジノゲーム機器のアインズワースと共同開発したもので、2017年夏よりラスベガスをはじめとする北米と南米の両地域で稼働を開始する。さらに2017年度中には、オーストラリア向けのローカライズ版の展開を視野に入れる。

 バンダイナムコとアインズワースは2016年9月に、海外のカジノゲーム機器市場での業務提携を発表した。発表から半年で早くも最初のタイトルが発表された。
『パックマン ビデオスロット』は、世界的に知られたゲームキャラクターの「パックマン」をスロットマシンのコンセプトに採用する。スロットマシンではカジノではポピュラーなゲーム機で、コインを投入することでリールと呼ばれる画面に登場する文字やマーク、イラストを動かす。その組み合わせにより、コインが増減する。
『パックマン ビデオスロット』では、リール画面のパックマンがフルーツを食べたりするほか、お馴染みのキャラクターであるゴーストが登場したり、作品ならではの世界観で演出する。往年の人気ゲームが新しいかたちで蘇る。

 カジノ向けのゲーム機器は、北米やアジア、ヨーロッパ地域で広く普及している。なかでもルールがシンプルなスロットは、幅広い人気を誇る巨大市場だ。
 これまで日本では導入されていなかったが、2016年12月に国内カジノ解禁を含むIR推進法案が可決された。今後は国内での大型カジノ施設の建設も見込まれる。
 これに対して国内のゲームメーカーが、カジノゲーム機器事業での進出を目指している。これまではコナミやセガサミーなどが先行している。スロットマシンでは日本の遊技機の技術の応用も考えられるが、この分野で経験の少ないバンダイナムコは海外企業と手を組む。

 国内では2000年代に、キャラクター展開のひとつとしてパチンコやパチスロでの活用が広がった。一大市場を形成するが、遊技機市場の環境変化により、現在のマーケット状況は厳しい。これに代わり新たにキャラクター活用ができ、世界展開も可能な市場としてカジノゲームへの注目が今後高まりそうだ。
 バンダイナムコエターテインメントは、今後も同社ならではのIPを活用したゲーム期の開発を目指す。世界のエンタテイメト市場を目指すバンダイナムコグループの新たな切り札となるのか、注目を集めそうだ。

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