音楽・映像のソニー・ミュージックエンタテインメントが、VR(バァーチャルリアリティー)ビジネスに積極的に取り組んでいる。2017年2月14日、ソニー・ミュージックは、体験型VR事業のベンチャー企業である株式会社ハシラスと資本・業務提携を結んだと発表した。
ハシラスはこの提携により、今後ソニー・ミュージックが保有するアニメや音楽、キャラクターなどを活用したVRコンテンツの制作に取り組む。ゲームやアトラクションに比べてスタートの遅れているアニメや映画、音楽の分野でのVR活用が進展しそうだ。
ハシラスは代表取締役である安藤晃弘氏らのチームが開発した乗馬体験のVRコンテンツが会社のスタート。2015年に法人化をした。ヘッドマウント・ディスプレイを装着して体験するライド型のアトラクションとVRコンテンツの連動を得意としている。乗馬型アトラクションからはじまり、車両や戦車、バイク体験、さらに飛行やコースター・空中体験など様々なVR エンタテイメントを開発してきた。
提携の筆頭に挙げられたアニメ分野で、ソニー・ミュージックにはグループ会社にアニプレックス、A-1 Picturesといった有力企業がある。ハシラスはアニメや映画に入り込んだようなVR空間を実現するとしている。人気アニメとライド型のVRを組み合わせることで新たなコンテンツとしてファンのニーズを掴みそうだ。
またハシラスは2017年3月12日から14日まで、米国・テキサス州オースティンで開催されるエンタテインメトとテクノロジーの国際イベントSXSWに参加する。そこで新しいアトラクション「ゴールドラッシュVR」を披露する。これはVR空間の中で宝探しをするものになる。
海外も今後の事業で重点的な分野となる。日本アニメは海外でも人気が高いため、日本と併せて海外展開することでより広い市場を目指すこともできる。VRビジネスのなかでも、とりわけ早期の収益化が期待できるアトラクション分野だけに、今後のハシラスとソニー・ミュージックの動向が注目される。
ハシラス https://hashilus.com/