バンダイナムコ映像音楽部門、増収増益 「ガルパン」「ラブライブ!」で牽引

ファイナンス決算

 バンダイナムコホールディングスのアニメ関連事業が引き続き好調だ。2017年2月7日に発表された同社の2017年3月期第3四半期の決算で、映像音楽プロデュース事業が増収増益を維持した。映像音楽プロデュース事業は、バンダイビジュアル、サンライズ、ランティスなどのアニメ関連を中心とした映像・音楽・制作・配信・イベントなどで構成されている。
 第3四半期の売上高は409億8000万円で前年同期比の8.5%増、営業利益は119億3300万円で18.6%増と二桁増益を実現した。これを受けて通期の売上高見込みは470億円から500億円へ引き上げる。それでも第3四半期までの売上高の進捗率は82%、さらに120億円を見通す営業利益は進捗率99%を超える。最終的には、現在の見通しをさらに上回ってくる可能性は高い。

 映像音楽プロデュース部門を牽引したのは、複数の大型ヒット作の存在だ。2015年公開された『ガールズ&パンツァー劇場版』が一年間のロングランで興行収入24億5000万円の大ヒットになった。さらに16年5月に発売されたBlu-ray/DVDを中心に関連商品も好調だった。
 「ラブライブ!」シリーズの人気も続き、映像パッケージでは「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」シリーズが好調だった。

 この結果、映像音楽のパッケージ販売は、前年同期の150億円を上回る156億円となっている。通期でも前年の178億円より13億円多い191億円を見込む。パッケージ販売は依然、バンダイナムコHDにとって大きなビジネスだ。
 一方、アニメ制作・ライセンス・配信・イベントなどを合算した他のビジネスは第3四半期まで253億円、こちらも前年同期の227億円を上回った。しかし、現時点では通期では309億円と前年の341億円を下回ると見通している。

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