
日本アニメの人気が高まるなか、その作品を作り出した原画やセル画、背景美術といった制作素材への関心も増している。国内では資料として長く保存できる組織・施設の設立が模索されるなか、海外ではコレクションアイテムとしての売買が活発化している。
こうした中でフランスの有力オークション会社フランソワ・エパン・オークション(François EPIN Auction)は、この春にアニメーションの原画やセル画に特化した新部門「Animation Art」を新たに立ち上げた。オンラインとライブでオークションを開催する。
第1弾は5月24日にスタートする「『NARUTO』特集」で、その後も展覧会とライブオークションを組み合わせた「武器と騎士、侍(Armour, Knights & Samurai)」や「発見と機会(Discoveries & Opportunities)」、「動物(Animals)」、「モンスターとヴィラン(Monsters & Villains)」、「文学とアニメーション(Literature & Animation)」と年内に6つの企画を予定する。いずれの企画も日本アニメのアイテムを大きく打ち出している。
フランソワ・エパンは2006年に設立された新興オークション会社だが、フランス政府の公認競売資格を獲得するなど信頼性は高い。現代アート、デザイン、家具、工芸など現代カルチャーに特化することで高い評価を得ている。アニメーションアートもそうしたジャンルのひとつとして戦略的に進出する。
フランソワ・エパンによれば、原画、セル画、レイアウトなどアニメーション制作過程で使用される素材の価値は、長い間見過ごされていた。しかし制作のデジタル技術が進む中で、手作業の価値が見直され、コレクターからの関心が急上昇しているとする。
なかでも日本のセル画の価格は上昇を続けており、そこに市場を見つけた。同時にヨーロッパのスタジオが手がけたセル画、原画、レイアウトにスポットを当てることで、ヨーロッパのアニメーション文化支援をする。
フランスだけでなく、海外での日本アニメの制作素材の取引は急拡大している。これらのオークションは、かつては日本の中古アイテムの大手まんだらけがほぼ独占していた。
しかし、世界第3位のオークション会社でポップカルチャーに強い米国のヘリテッジ・オークションズ(Heritage Auctions)が2001年に「Art of Anime」で大きな成功を収めると、本格的に日本アニメ分野に進出。現在は年2回、日本アニメを中心とした「The Art of Anime – Signature Auction」を実施している。クリスティーズやサザビーズの2大オークション会社でも、日本アニメやマンガ関連のアイテムが出品される例が出ている。いずれも人気が高く活発で、こうした流れはしばらく続きそうだ。
フランソワ・エパン・オークション(François EPIN Auction)
https://www.francoisepinauction.com/











