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劇場アニメにもNetflix独占配信タイトル ポリゴン・ピクチュアズ制作の「BLAME!」
- 2016/8/8
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アニメの流通における映像配信会社の存在感が急激に増している。配信会社向けのラインナップの充実や、オリジナルタイトルが登場していることなどが理由だ。一方で、配信各社の競争は激しく、独占配信タイトルの確保など他社サービスとの差別化に力を入れる。
そうした中で作品完成前から独占配信を発表する劇場アニメが登場した。2017年リリース予定の『BLAME!』である。マンガ家・弐瓶勉の作品を原作とする劇場アニメを映像配信サービスの世界的大手であるNetflixが、オリジナルタイトルとして日本を含む全世界での独占配信を決めた。
Netflixはテレビ番組だけでなく、映画でもオリジナル作品に力を入れている。ハリウッド版の実写『デスノート』が、Netflixオリジナル映画に決まるなどのニュースも世の中を賑わせている。『BLAME!』もそんなラインナップのひとつだ。
また配信にあたっては、新世代の映像技術HDR(High Dynamic Range)が活用される。Netflixが高画質の映像を売りにしているだけに、そうした点でも『BLAME!』は注力タイトルになるだろう。
マンガ『BLAME!』は、『シドニアの騎士』などで知られる弐瓶勉のデビュー作をある。人間の管理機能が及ばないなかで無秩序な増殖をするようになった超高度ネット社会を舞台に、世界を正常化する鍵「ネット端末遺伝子」を求める探索者の霧亥らの戦いを描く。弐瓶勉らしいハードSFな味わいが魅力である。
アニメ化は2015年より明らかにしていたが、7月にティザー映像を公開、スタッフなどを告知した。また、アニメーション製作のポリゴン・ピクチュアズは、本作への出資とアニメーション制作も発表している。ティザーからは、ポリゴン・ピクチュアズが『シドニアの騎士』『亜人』で開発したCGを多用した、新しい映像表現が今回も用いられていることが判る。監督には『シドニアの騎士』でも高い評価を受けた弐瓶勉、脚本は村井さだゆきが務める。
話題の作家のマンガを原作に、これまでにも数々の映像で驚きを与えてきたポリゴン・ピクチュアズの制作だけに、作品が世に出るのを楽しみにするファンも多いに違いない。
しかし、公開は2017年としているが、本作が実際にどんなかたちでリリースされるのかは明らかになっていない。映画館での上映をするのかどうか、どういったかたちでするのか、さらに独占配信のタイミングはどうなるのかである。
どのようなかたちになるかは今後の発表を待つことになるが、Netflixでに独占配信はビジネスとしても大きな意味を持つだろう。テレビアニメでは日本と同時の海外展開が増えており、それが日本アニメの人気押し上げに一役買っている。
一方劇場アニメは映画館での上映との制約もあり、日本公開から海外展開までの時差がまだまだ大きい。さらに海外上映は劇場数が少ないことが多く、十分なファンに鑑賞の機会を提供していない。配信となれば、これまでより多くのファンにリーチすることが可能だ。劇場作品の海外展開として当初より海外の配信会社と組むことで、ビジネスの可能性も広げる。
『BLAME!』
http://www.blame.jp/