一般社団法人VFX-JAPANは、前年に公開されたVFXを活用した映画やシリーズ、CMなど の映像作品を顕彰する「VFX-JAPANアワード2022」の最優秀賞受賞作品を発表した。
表彰対象は全7部門で実写とアニメーションの劇場映画各部門、TV・配信番組各部門、CM・プロモーションビデオ部門、ショートフィルム部門、先導的視覚効果部門である。すでに7部門19作品の優秀賞が選ばれており、その中から法人会員、個人会員、理事・特別会員の投票により決定した。
このうち劇場公開アニメーション映画部門の最優秀賞は、2021年に公開した『竜とそばかすの姫』が選ばれた。細田守監督、スタジオ地図の制作で、手描きパートとCGパートの双方を活かしたハイブリッドな作品である。主に仮想空間を舞台したシーンの映像で使われたVFXはデジタル・フロンティアが担当した。
TV・配信番組アニメCG部門最優秀賞の『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』も手描きとCGのハイブリット作品だ。CGパートはオレンジが制作し、手描きパートはボンズの担当によるものだ。
アニメーション作品はもう1作品最優秀賞に輝いている。『スター・ウォーズ:ビジョンズ』 「The Duel」である。
ルーカスフィルム製作でDisney+にて独占配信された『スター・ウォーズ:ビジョンズ』は、スターウォーズの世界を舞台にした9つの短編で構成されている。異なるスタジオとスタッフがそれぞれ異なる手法で映像化している。「The Duel」は神風動画が制作をしている。神風動画は2019年にも劇場公開アニメーション映画部門にて『ニンジャバットマン』でも最優秀賞も受賞している。
このほか劇場公開実写映画部門は『るろうに剣心 最終章 The Final』と『最終章 The Beginning』、TV・配信番組VFX部門は『今際の国のアリス』、『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』、CM・プロモーションビデオ部門は『新宿東口の猫』、先導的視覚効果部門は「トヨタ カローラ クロス TVCM「個性を駆け抜けて篇」」が、それぞれ最優秀賞。いずれも大きな話題となっただけに、納得の結果と言えるだろう。
今年で10回目となった「VFX-JAPANアワード2022」だが、本年の表彰式と懇親会の開催はコロナ禍のため見送っている。
一般社団法人VFX-JAPAN https://vfx-japan.jp/
[VFX-JAPANアワード2022 最優秀賞作品]
■劇場公開実写映画部門
『るろうに剣心 最終章 The Final』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
■劇場公開アニメーション映画部門
『竜とそばかすの姫』
■TV・配信番組VFX部門
『今際の国のアリス シーズン1』
■TV・配信番組アニメCG部門
『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』
■CM・プロモーションビデオ部門
「新宿東口の猫」
■ショートフィルム部門
『スター・ウォーズ:ビジョンズ』「The Duel」
■先導的視覚効果部門
「トヨタ カローラ クロス TVCM「個性を駆け抜けて篇」」