VFX-JAPANアワード2022年優秀賞 アニメ映画部門、TV・配信アニメ部門など発表

アワード/コンテスト

 2022年1月31日、一般社団法人VFX-JAPANは2021年に制作された映像作品を対象に選出する「VFX-JAPANアワード 2022」の優秀賞を発表した。VFX-JAPANアワードは、CG/VFX映像制作に関わる人々の功績を讃えることを目的に2013年より設けられている。前年にCG/VFX分野で特筆すべき成果を残した作品を、7つのジャンルごとに最大4作品が選出する。

 7分野うちアニメーション作品に特化したのは、2部門だ。まずは劇場公開アニメーション映画部門で、『映画 えんとつ町のプペル』『劇場版 アーヤと魔女』『シン・エヴァンゲリオン劇場版』『竜とそばかすの姫』の4作品になる。
 『えんとつ町のプペル』と『アーヤと魔女』はいずれも3DCGが中心、一方で『シン・エヴァンゲリオン』と『竜とそばかすの姫』は、手描きアニメを中心にCGとのハイブリットな作品だ。『竜とそばかすの姫』では、仮想世界<U>での描写にCGを多く用いた。

 テレビや配信オリジナルを対象にしたのは、TV・配信番組アニメCG部門である。2021年も多くのCGアニメシリーズが制作されたのは2作品のみと狭き門となった。こちらも3DCGと手描きとのハイブリットが1本ずつと、現在のアニメーション技術の動向を反映する。
 『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』は、長い歴史を持つゴジラを現代ならの感覚で仕上げた作品だ。2Dパートをボンズ、CGパートはオレンジが担当している。ドラム弾くアルマジロが登場する『ドラマヂロ』は、ディズニープラスにて配信する短編だ。リアルでコミカルなるキャラクターをディズニー・ジャパンと白組のタッグにより制作した。

 このほかショートフィルム部門には、やはりディズニープラスのオリジナル配信番組『スター・ウォーズ:ビジョンズ』から、「The Duel」と「九人目のジェダイ」の2作品が選ばれた、それぞれアニメーション制作を神風動画とプロダクション I.Gが担当している。
 さらにCM・プロモーションビデオ部門の『ヨルシカ – 春泥棒』もMORIEが制作を担当するアニメーション作品だ。

 優秀賞のなかから会員等の投票により、さらに最優秀賞作品を決定する。投票結果は3月初旬にVFX-JAPANも公式サイトで発表される。またコロナ禍で見通しが依然不透明なことから、昨年に表彰式は実施しない。

VFX-JAPAN https://vfx-japan.jp/award/

VFX-JAPANアワード2022

[劇場公開アニメーション映画部門]
『映画 えんとつ町のプペル』
『劇場版 アーヤと魔女』
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』
『竜とそばかすの姫』

[TV・配信番組アニメCG部門]
『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』
『ドラマヂロ』

[劇場公開実写映画部門]
『約束のネバーランド』
『ブレイブ -群青戦記-』
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』
『るろうに剣心 最終章 The Final』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』

[TV・配信番組VFX部門]
『今際の国のアリス』
『大江戸もののけ物語』
『青天を衝け』

[CM・プロモーションビデオ部門]
『ヨルシカ – 春泥棒』
『THE SIXTH LIE – Everything Lost』
「新宿東口の猫」

[ショートフィルム部門]
『スター・ウォーズ:ビジョンズ』「The Duel」
『スター・ウォーズ:ビジョンズ』「九人目のジェダイ」
「ポケットに青春を 角川文庫」(角川武蔵野ミュージアム本棚劇場)

[先導的視覚効果部門]
トヨタ カローラ クロス TVCM「個性を駆け抜けて篇」

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
  3. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
     日本を代表するアニメーション作家として、いま“和田淳”を筆頭に挙げる人は多いだろう。2010年に『…
ページ上部へ戻る