2022年1月18日、日本アカデミー賞協会は、2021年1月1日から12月31日に公開された映画を対象にした第45回日本アカデミー賞の優秀賞受賞作品を発表した。優秀賞は作品賞、監督賞、脚本賞など15部門、それぞれ5作品及びそのスタッフが選ばれている。
このうちアニメーション映画を対象としたアニメーション作品賞は、『アイの歌声を聴かせて』、『漁港の肉子ちゃん』、『劇場版 呪術廻戦 0』、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、『竜とそばかすの姫』が受賞となった。依然、新型コロナ禍が続いているが2021年はアニメーション映画に傑作が出揃い、厳しい競争になることも予想されたが、『呪術廻戦 0』や『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、『竜とそばかすの姫』といった大型ヒットの注目作、『アイの歌声を聴かせて』、『漁港の肉子ちゃん』といった国内外の話題作となった。
『竜とそばかすの姫』の細田守監督は、『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』、『バケモノの子』、『未来のミライ』に続き、6回目の受賞となる。過去5作品は全て最優秀アニメーション作品賞も受賞しているだけ、今回も最優秀賞の行方が注目される。
『竜とそばかすの姫』は優秀音楽賞でも受賞となり、2部門を獲得した。音楽監督も務めた岩崎太整、スウェーデン出身のLudvig Forssell、それに坂東祐大が受賞者となる。音楽が映像を見事に彩った作品だけに納得の結果と言えそうだ。
また『エヴァンゲリオン劇場版』は『:序』、『:破』、『:Q』に続きシリーズ全4作品が受賞したことになる。『漁港の肉子ちゃん』の渡辺歩監督は『ドラえもん のび太と緑の巨人伝』以来2度目の受賞、『アイの歌声を聴かせて』の吉浦康裕監督、『劇場版 呪術廻戦 0』の朴性厚監督は今回が初受賞だ。
このほかアニメーション関係では、既に特別賞が発表されている。こちらでは協会特別賞をアニメーターの月岡貞夫、会長功労賞を声優の野沢雅子、会長特別賞を大塚康生へ贈賞した。さらに岡田茂賞はアニメーション制作会社2社、京都アニメーションと東映アニメーションが顕彰されている。
第45回の授賞式は、3月11日に東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で開催される。その場で各部門の最優秀賞も発表される。
日本アカデミー賞 https://www.japan-academy-prize.jp/
[優秀アニメーション作品賞]
・「アイの歌声を聴かせて」
・「漁港の肉子ちゃん」
・「劇場版 呪術廻戦 0」
・「シン・エヴァンゲリオン劇場版」
・「竜とそばかすの姫」