日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞 メガヒット3作に「犬王」「かがみの孤城」

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 日本アカデミー協会は2023年1月23日に、第46回日本アカデミー賞優秀賞の受賞作品・受賞者を発表した。優秀賞は原則各部門5作品または5名で、3月10日に発表される最優秀賞のノミネートを兼ねたものだ。
 優秀賞アニメーション作品賞5作品は『犬王』、『かがみの孤城』、『すずめの戸締まり』、『ONE PIECE FILM RED』、『THE FIRST SLAM DUNK』だ。いずれも2022年の話題作で、これらの作品が並ぶだけでも昨年の劇場アニメのレベルの高さが伝わってくる。

 『犬王』は世界的に高い評価を受ける湯浅政明監督が、中世の能楽師・犬王を主人公に芸能の世界で成り上がっていく2人の若者をミュージカルスタイルで描いた。アニメーション制作はサイエンスSARU。すでに海外で米国ゴールデングローブ賞やアニー賞にノミネート、日本では毎日映画コンクールアニメーション映画賞を受賞している。
 『か日本アカデミー賞がみの孤城』の監督の原恵一も世界的に評価が高い。鏡の中の世界に招かれた子供たちという辻村深月の小説を丁寧に映像化した。

 『すずめの戸締まり』、『ONE PIECE FILM RED』、『THE FIRST SLAM DUNK』は、いずれもメガ級の大ヒット作だ。2022年のアニメ映画興行の盛況を象徴する。ヒットの大きさだけでなく、作品の評判、評価も高い。それらが人気の支えになっている。
 『すずめの戸締まり』は、『君の名は。』や『天気の子』で注目を浴びた国民的監督・新海誠の最新作。同じ23日にはベルリン国際映画祭のオフィシャルコンペティション選出も発表されている。
 『ONE PIECE FILM RED』は人気マンガ・アニメの長編劇場版をベテラン谷口悟朗監督が、ネットで人気のアーティストAdoの音楽の魅力を最大限に引き出した。
 『THE FIRST SLAM DUNK』は往年の人気スポーツマンガを作者自ら監督・脚本で映像化した。マンガのタッチを見事に再現したCG技術に多くの専門家がうなされた。

 また優秀音楽賞では、『すずめの戸締まり』のRADWIMPS/陣内一真も受賞。アニメ以外では、アニメーション制作会社を舞台に、ベテラン監督と新進監督がぶつかり合う『ハケンアニメ!』が作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、音楽賞、美術賞、編集賞の各優秀賞9部門、さらに新人俳優賞に小野花梨が選ばれているのも注目される。
 最優秀賞の発表と授賞式は、2023年3月10日、東京都内グランドプリンスホテル新高輪 国際館パパミールで実施される。

日本アカデミー賞 https://www.japan-academy-prize.jp/

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