音楽・映像通信事業大手のUSEN-NEXT HOLDINGSは、2022年1月12日に22年8月期第1四半期決算を発表した。前年同期比で連結売上高、営業利益が2桁増と堅調が業績となっている。
定額課金・都度課金で映像・電子書籍配信サービス「U-NEXT」を提供するコンテンツ配信事業は、なかでも好調だ。第1四半期の売上高は171億9500万円で20.3%増、営業利益は20億3800万円の16.2%増となった。5つある主要事業部門のなかで規模は最大だ。
コンテンツ配信事業の成長は課金ユーザーの継続的な増加と、他社と差別化したプログラムに支えられている。
課金ユーザー数は2021年11月末の段階で248万1000件と、国内有数の規模を維持している。前年同期比で19%増加で、こちらの伸び率も維持している。格安SIM提供のy.u mobileとU-NEXTのセットプランを開始するといったプロモーションも効果を発揮した。また21年10月の格闘技イベント「RIZIN LANDMARK」の独占配信で、都度課金が好調であった。
配信ラインナップでは新しい戦略に取り組み始めている。これまでは定額課金内で見られる作品の本数を拡大する「カバレッジ戦略」を中心としていたが、新たに「ONLY ON戦略」を展開する。
「ONLY ON戦略」は独占配信作品のグレードアップを目指すもので、U-NEXTだけを強く打ち出す。こうしたなかで「セサミストリート」を保有するセサミワークショップとの日本国内独占配信契約や、韓国芸能事務所UBEエンターテインメントと業務提携契約締結などを進めた。量と質の双方で、競争の激しい配信事業で勝ち残りを目指す。