2019年1月14日に発表されたメディアドゥホールディングス(メディアドゥHD)の2020年2月期第3四半期の決算に勢いがある。
第3四半期までの連結売上高は479億6700万円(32.6%増)、営業利益は13億6500万円(42.4%増)、経常利益は12億4300万円(31.7%増)、当期純利益が8億8800万円(黒字転換)と引き続き高い伸びだった。
主力の電子書籍流通事業の拡大が、全体を牽引した。売上高は468億9600万円(30.7%増)、営業利益は14億1000万円(32.9%増)である。メディアドゥHDは電子書籍市場はマンガを中心に拡大、同社の予想をも上回るとしている。
しかし新規事業は、依然先行投資が続いている。売上高は10億7000万円(275.0%増)と大きく伸びたが、営業損失が2億3800万円で前年同期に引き続き赤字だった。期間中はポプラ社の子会社のジャイブ株式会社の株式を取得し子会社化し、宙出版からは少女コミックレーベルを刊行するネクスト編集部の事業を引き継いだ。一方で2019年1月に買収した徳島データサービスは全株式を譲渡した。活発な事業構築・再編を行った。
第3四半期までの好調を受けて、メディアドゥHDは今期の通期連結業績予想を上方修正した。売上高はこれまでに600億円から650億円、営業利益は15億円から18億円、経常利益は15億円から17億円、当期純利益は7億5000万円から11億円に引き上げられる。もともと増収増益としていたが、増加幅を上積みする。前期比では売上高で28.5%増、営業利益で22.6%増となる。
ただブロックチェーン技術を活用した新プラットフォーム開発、自社電子書店の広告宣伝の追加など今後の事業に資金を向けることから、売上げの伸びほどに利益は増加しない。