つむぎ作画技術研究所、石垣プロダクション 秋田市にアニメスタジオ設立

アニメーター

 埼玉県川口市の本社のあるアニメーション制作会社のつむぎ作画技術研究所が、制作で新たな挑戦に乗り出す。2020年4月、秋田市内にアニメーション制作の新スタジオ「つむぎ秋田アニメLab」を設立する。
 スタジオは市内旭北栄町のビルに設けられ、秋田から日本アニメの発信を目指す。また地域雇用やにぎわい創出も目指す。アニメを通じた地域振興の一翼も担う。

 つむぎ作画技術研究所は、2017年4月に代表取締役社長の櫻井司氏により設立された。設立から2年あまりと歴史は短い。一方で新興企業ならの新しい試みに熱心だ。なかでも力を入れているのが、独自のノウハウを用いた新人育成である。近年深刻さが増している人材不足を乗り越えた成長を狙う。
 秋田スタジオでも4月の設立に先立って、会社説明会も開催した。同社の業務内容や若手アニメーター育成プログラムなどが紹介された。

 秋田市では今年10月にも秋田市の企業誘致受入れプログラムを活用して、アニメーションの背景美術制作の代々木アート・プランニング有限会社石垣プロダクションが関連会社株式会社GAKI proAstudioの設立を表明している。
 同社の拠点は、アニメ会社の集中する東京都杉並区である。ここで長年多くのアニメの制作を続けてきた。代表が秋田県出身であることが縁で、今回のプロジェクトにつながった。地元の秋田公立美術大学の卒業生の受け皿も想定している。こちらも2020年4月に営業開始する。9人のスタッフでスタートし、将来的には20人体制を目指す。

 アニメ業界では、近年増大する制作にスタッフの数が追い付かず、人材不足が深刻化している。都心部での採用の補完を念頭に、地方で新たにスタジオを設立する動きも増えている。エンタテイメント産業の地域雇用を増やしたい地方行政の狙いと一致して、自治体の支援が受けやすいのも理由だ。
 ただしその際に問題になるのは、原画や背景など手描き素材の持ち運び、やりとりである。アニメ業界から距離のある地域は移送コストがネックになる。
 これに対してつむぎ作画技術研究所は、データでのやりとりが可能になるデジタル作画を推し進めるとしている。GAKI proAstudioも、デジタル技術によるアニメ背景画制作を掲げる。アニメ制作のデジタル化と地方活性化の結びつきが、新たな動きを作りだしているようだ。

つむぎ作画技術研究所
https://www.tsumu-sakuga.com/
石垣プロダクション  
https://www.gakipro.jp/

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 「アニメーターの仕事がわかる本」
     「アニメーターの仕事がわかる本」。最近僕の周りで「読んだ!」と言われる比率が圧倒的に高い本です。今…
  2. TIFFCOM 2019
    ■中国大幅増で、出展団体過去最多  国内最大の映像コンテンツの国際見本市となるTIFFCOMとTI…
  3. 「国際マンガ・アニメ祭 Reiwa Toshima(IMART)」
     アニメとマンガを取り巻く環境の現在、そして未来をテーマに3日間にわたり講演、トーク、シンポジウムを…
ページ上部へ戻る