堤大介とロバート・コンドウが共同監督を務めたショートアニメーション『ダム・キーパー』の長編映画の企画が進んでいることが明らかになった。作品を制作したトンコハウスと20世紀フォックス・アニメーションが企画開発で協力する。
新作は短編で描かれた物語の数年後を舞台にする。CGにより制作される予定だ。また監督は堤大介とロバート・コンドウが引き続き担当。一方、脚本はジョン・ヘンリー・ヘンケルが新たに起用される。プロデューサー陣はジェーン・スターツ・プロダクションやブルー・スカイ・スタジオで経験を重ねたケイン・リーが中心となる。公開目標時期は言及されていない。
『ダム・キーパー』はピクサー出身のふたりのアーティスト堤大介とロバート・コンドウが、2014年にインディペンデントで制作した約18分の作品だ。街を大気汚染から守る風車を管理する豚の少年と転校生のキツネの少年の友情を描いた。絵本のような素朴な絵柄をCGで表現している。
作品は、2015年の米国アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされるなど高い評価を受けた。日本でも早くから日本語版が紹介されており、アニメーション好きの間ではよく知られている。
堤とコンドウは『ダム・キーパー』の作品完成後、2014年7月に自らのスタジオであるトンコハウスを立ち上げた。短編アニメーション『ムーム』などを制作している。トンコハウスはこれまでも『ダム・キーパー』の長編映画のプロジェクトがあることを明らかにしていたが、20世紀フォックスがその才能をピックアップしたかたちだ。
トンコハウスは今回の長編アニメーション以外にも、もうひとつ『ダム・キーパー』の別のアニメーション作品の制作を進めている。エリック・オー監督の12話から構成される短編シリーズ『ダム・キーパーのなかまたち(仮)』である。こちらは日本のHuluを運営するHJホールディングスが製作に協力し、オリジナル作品にする。2017年夏のリリースを予定している。一篇のショートアニメーションから、巨大なキャラクターの世界が広がっていく。
トンコハウス
http://www.tonkohouse.com/jp/