セルルックを実現する独自レンダリングツール ポリゴン・ピクチュアズが開発

レンダリングソフトウェア「PPixel」(ピクセル)

 国内最大手のCGスタジオのポリゴン・ピクチュアズがNPR(ノンフォトリアリスティックレンダリング)表現に特化した独自のソフトを開発し、制作現場に投入している。ポリゴン・ピクチュアズは2019年9月12日、レンダリングソフトウェア「PPixel」(ピクセル)の開発を発表した。
 ポリゴン・ピクチュアズによれば、「PPixel」はセルルックCGスタイルの映像実現に大きな力を発揮する。CGアニメーション業界では現在、NPRに向けた複数のソフトが使用されているが、独自にレンダリングソフトウェアを開発する例は少ない。

 いまでは世界的に制作されるCGアニメーションだが、日本国内で劇場映画やテレビアニメシリーズで積極的に使用されるようになったのは、2010年代に入ってからである。それまでは視聴者に馴染みが深い手描きのアニメーションがより好まれたからだ。
 しかしセルルックスタイルの導入がCGアニメ普及の推進力になった。セルルックはキャラクターや背景をモデリングの段階から3DCGを利用しているにも関わらず、あたかも手描きアニメーションで制作したかのようは表現を実現する。一度3DCGで作った映像を、NPRを使うことでファンが見慣れた手描きアニメーションの表現手法を取り入れたものになる。

 さらにそのセルルックも、近年はその表現自体が多様化している。スタジオごとに個性のある表現が生まれているからだ。なかでもポリゴン・ピクチュアズはこの分野で業界の最先端を走り、『シドニアの騎士』や『亜人』、近日公開される『HUMAN LOST 人間失格』などの代表作を生み出した。共通するのはひとめでポリゴン・ピクチュアズと分かる繊細な線の表現といった特長だ。
 「PPixel」はこうしたポリゴン・ピクチュアズが長年培ったアイデアやノウハウを組み込んで開発した。これを利用することで、独自性のあるルックやスタイル表現を可能にする。
また既存の制作パイプラインシステムの融合や、NPR表現にフォーカスすることによる処理の高速化、レンダリング時間の短縮といった効率化を実現した。「PPixel」を用いることで、これまで以上に高品質な映像を高い生産性で制作することが出来るという。

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