日本テレビとアニプレックス共同企画、野島伸司原案・脚本のオリジナルTVアニメ

『ワンダーエッグ・プライオリティ』

 放送とエンタメの大手2社が手を組んで、新しい感覚のアニメが登場する。2020年10月9日、日本テレビとアニプレックスは共同プロジェクトとしてオリジナルテレビアニメシリーズ『ワンダーエッグ・プライオリティ』を2021年1月より日本テレビ他で放送開始すると発表した。
 日本テレビはドコモとの共同出資のコンテンツファンド有限責任組合D.N.ドリームパートナーズを通じて作品に出資する。またアニメーション制作はアニプレックスのグループ制作会社CloverWorksが担当する。企画プロデュースとして日本テレビから植野浩之氏、アニプレックスから中山信宏氏が参加する。
 日本テレビもアニプレックスもエンタテイメント業界を代表する企業だが、両社ががっつりと企画から手を組むのは『ワンダーエッグ・プライオリティ』が初となる。アニメ業界、放送業界からも関心を集めそうだ。

 ビジネスの枠組だけでなく、制作面でも新しさが打ち出されている。まず大きな話題を呼ぶのが原案・脚本への野島伸司氏への起用だろう。
 野島伸司氏は数々の人気テレビドラマを手がけていることで知られる日本のテレビ界を代表する脚本家である。とりわけ90年年代には『101回目のプロポーズ』や『高校教師』、『家なき子』などで一大ムーブメントを巻き起こした。しかし近年はテレビドラマづくりの自由度が減っているとし、新しい創作の場を求めていたという。そのなかで今回アニメに出会った。

 一方のアニメーション制作スタッフはフレッシュな面々が並ぶ。監督は『22/7 あの日の彼女たち』のキャラクターPVなどの若林信氏。テレビシリーズは初監督となる。キャラクターデザイン・総作画監督の高橋沙妃氏も新鋭ながら、多くの作品の作画監督をこなす豊富な経験を持つ。
 今回発表されたのは、キャラクターのビジュアルと40秒ほどのPV。完全オリジナルアニメとしているが、作品のストーリーなどは明らかにされていない。テレビドラマの巨人と新世代のアニメーション制作が、どんな作品を生み出すのか気になるところだ。

『ワンダーエッグ・プライオリティ』
https://wonder-egg-priority.com/
原案・脚本: 野島伸司
監督: 若林信
キャラクターデザイン・総作画監督: 高橋沙妃
企画プロデュース:植野浩之(日本テレビ)・中山信宏(アニプレックス)
制作:CloverWorks

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. AnimeCanvas
     2024年5月23日、ソニーグループは都内で「ソニーグループ 経営方針説明会」を開催した。代表執行…
  2. AnimeJapan2024
    ■凝った企業ブースが脱コロナ禍を演出  2024年3月23日から26日まで、東京都内で日本アニ…
  3. 第2回国際アニメーション映画祭
     新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月15日から20日までの6日間、新潟市内各所の会場で開…
ページ上部へ戻る