2016年8月13日に2017年3月期第1四半期決算を発表したテレビ東京ホールディングス(テレビ東京HD)は、第1四半期の好調を受けて第2四半期までの業績予想を上方修正した。当初予想の売上高は675億1500万円から694億2300万円に引き上げられたほか、営業利益は9億5200万円から21億7000万円、経常利益は11億3600万円から24億5100万円、当期純利益は6億2600万円から15億8600万円に変更された。
業績予想の修正理由は、アニメ事業とライツ事業が予想を上回ったためとしている。いずれも利益率が高い部門だけに、特に利益面での業績を引き上げることになる。
アニメ事業は、前期に引き続き好調を維持している。前期の売上高43億8700万円に対して今期は45億3900万円と3.9%増、粗利益も前期の16億9200万円から12%増の18億9500万である。2017年3月期も好調なスタートを切った。
海外向けの配信とゲーム展開が牽引した。ゲームでは『NARUTO』と『BLEACH』、配信では2作品に加えて『銀魂』が好調だった。一方で、前年に好調だった『妖怪ウォッチ』と『アイカツ!』は、商品化の取り扱いは減少したとしている。
こうした状況から通期のアニメ事業の売上は前年をやや上回る145億8600万円に引き上げられた。粗利益は50億6200万円を見通す。
このほかアニメ関連では、アニメ専門チャンネル「AT-X」を運営するエー・ティー・エックスが『ベイブレードバースト』などのライツ事業と、広告関連売上が順調だとして前年同期比25.8%増収となった。売上高は15億6000万円。
また『新世紀エヴァンゲリオン』や『おそ松さん』などアニメ関連楽曲が好調だったテレビ東京ミュージックは、前年同期比7.1%増の7億8100万円の売上高だった。
テレビ東京ホールディングス全体では、第1四半期は売上高347億9900万円(3.9%増)、営業利益28億3300万円(34.8%増)、経常利益は30億800万円、当期純利益は19億7500万円と増収増益である。
ただし、通期業績予想については、下期の広告収入が当初予想を下回るとして、利益面での修正は行わなかった。