玩具大手のタカラトミーは8月6日に、2020年3月期第1四半期の決算を発表した。連結売上高は352億8800万円(7.9%減)、営業利益は5億5000万円(66.8%減)、経常利益は2億4300万円(87.8%減)、当期純利益は2億6500万円(78.4%減)。減収減益と冴えない数字となった。
売上高では「ベイブレードバースト」の国内と韓国での販売減少と、海外子会社でのキャラクター玩具の販売終了などが影響した。「トミカ」や「プラレール」の定番商品「トイ・ストーリー4」関連商品は堅調だった。利益面では積極的に広告宣伝費と研究開発費を投じたこと、為替差損を計上したことで減少幅が広がった。
海外事業は苦戦が続いている。売上高ではアジアが131億6800万円と3.1%増となったものの北中南米30億4600万円(21.8%減)、欧州7億400万円(34.3%減)、オセアニア2億9600万円(34.3%減)と二桁の減少となった。営業利益もアジアの2億9400万円以外は赤字である。国内・アジア以外の地域の事業立て直しが今後の鍵になる。
「ベイブレードバースト」の勢いは弱まっているが、主力となる男児向け玩具には新たな強力ラインナップが並ぶ。2018年6月に展開スタートした「ゾイドワイルド」の販売は堅調だ。さらにこの4月からは「爆丸」のテレビアニメ放送を開始、連動して玩具展開も開始した。劇場映画公開が決定した『新幹線変形ロボ シンカリオン』はプラレールを中心に堅調、今後も期待出来そうだ。
女児向けではドール玩具の「L.O.L. サプライズ!」が人気になっている。劇場映画化が決定した「すみっコぐらし」も液晶玩具「すみっコさがし」、女児向け特撮テレビドラマシリーズ「ひみつ×戦士 ファントミラージュ!」関連商品人気となっている。
さらにタカラトミーが関連商品に力を入れる映画「トイ・ストーリー4」が大ヒットになっている。第2四半期以降は、こちらにも期待がかかる。