音楽雑誌や音楽イベント運営でお馴染みのロッキング・オンが、アニメ製作に乗り出す。ロッキ・オンは同社が企画・制作するアニメプロジェクトに向けて新人声優・ボーカリストのオーディションを実施するとして、2019年8月1日より応募受付けを開始した。
募集対象は16歳から35歳までの男性で、歌に自身があること、ロッキング・オンと専属契約が可能なこととしている。声優経験や音楽活動歴は問わない。国籍も問わないが、日本在住で日本語堪能なであり、2020年4月以降活動出来る人としている。
オーディションに合格するとロッキング・オンのマネージメント部門の所属となり、声優とアーティストの活動を約束する。また合格者は4名前後としており、また一次審査の課題でも4人のキャラクターのセリフが用意されている。ユニットでのアニメ登場、デビューを想定していそうだ。
気になるアニメの内容は「ロッキング・オンが手がける音楽アニメプロジェクト」とのみしており、タイトルや概要は明かされていない。リリースは2020年夏頃としているが、アニメーション制作会社やリリース媒体も明らかにしておらず、今後の発表を待つことになる。
一方で企画・原案はロッキング・オンとしている。今回のオーディションも含めて、同社による音楽をテーマにしたオリジナルアニメなると見ていいだろう。
ロッキング・オンは、1982年設立。音楽雑誌「rockin’on」やカルチャー誌「CUT」などで代表取締役の渋谷陽一氏と共に、カルチャーシーンを牽引する存在として知られている。現在は音楽フェスティバルの運営やアーティストマネジメントなどビジネスの多角化を進める。
そうしたなかで今回は、やや意表を突いたアニメ・声優事業への進出となる。近年アニメシーンでは、当初より音楽とアニメを連動させた作品が人気を呼んでいる。アニメに登場するアーティストやユニットがライブでも登場したり、作中に登場する楽曲も展開する。そうした映像を通じた音楽の可能性に目をつけたといえる。
これまではアニメを通じたアーティスト発掘では女性アーティストが注目されることが多かった。一方で、日本テレビと秋元康氏による「キミだけにモテたいんだプロジェクト」、ホリプロによる「MUTEKING THE DANCING HERO」と男性声優・アーティストのオーディションが増えていている。
男性声優・アーティストの活躍がますます活発になるなか、このジャンルを積極的に開拓したい企業の狙いもありそうだ。