老舗アニメ雑誌「アニメージュ」がウェブ進出 ニュースサイト「アニメージュプラス」スタート

「Animage」(アニメージュ)

 2019年で創刊41周年を迎えるアニメ情報誌の「Animage」(アニメージュ)が、ウェブのニュースサイトに進出する。
「Animage」を運営する徳間書店は、2019年6月6日にポップカルチャーをテーマにした総合ニュースサイト「アニメージュプラス」をオープンした。6日には、情報告知に活用する公式Twitterと公式FaceBookページもスタートした。

 「Animage」はアニメ情報に特化した老舗のアニメ雑誌として知られるが、ウェブ展開にあたってはより幅広いポップカルチャー全体に対象を広げる。アニメ情報だけでなく、声優や特撮、ホビーなども取り上げる。特撮やホビー関連では、やはり徳間書店から発売されている雑誌「ハイパーホビー」の情報を活用する。
 新サイトでは、アニメ、マンガ、特撮、ホビーのほか注目のニュースなどがアップされている。さらに今期アニメ一覧として、各作品の放送日や放送局、公式サイトの情報がまとめられている。雑誌「Animage」が得意としてきた放送情報が充実している。

 徳間書店は「アニメージュプラス」のスタートについて、「Animage」をより多くにに親しんでもらうためとしている。雑誌では追いきれない情報を、いち早く配信するのも役割のひとつだ。
 また長年の歴史のなかで築き上げたクリエイターやライターとの人脈、取材力、記事構成力を記事に活かす。速報から読み応えのある記事、信頼性と満足感を目指すとする。

 アニメ雑誌は『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』のムーブメントが起きた1970年代後半頃から相次いで刊行されるようになった。現在に至るアニメファンカルチャーの成長に大きな役割を果たしてきた。そのなかで1978年創刊の「Animage」は現在まで続く、最も古いアニメ雑誌である。
 しかし近年は情報やコンテンツのデジタル化の波に押され紙雑誌の販売部数は減少傾向にある。デジタル分野ではウェブ、スマホ向けのアニメ情報サイト、ポップカルチャー情報サイトが活用されているが、その多くはウェブに特化した運営となっている。アニメ雑誌の出版社はこれまでこの分野に充分進出出来ていない。アニメ雑誌の老舗がここをどう攻略するのか、アニメファンにこれまでにない楽しみを提供できるかが問われている。 

アニメージュプラス
https://animageplus.jp/

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