今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。すでに映画祭の特徴である長編コンペティション部門の募集も行われているが、このほどそのコンペティション作品の審査員が発表された。
審査委員長には、アイルランドのカートゥーン・サルーンの共同創業者でもあるノラ・トゥーミー監督が決定。また審査員にはカナダからマイケル・フクシマ氏、日本からスタジオ地図のプロデューサー齋藤優一郎氏という顔ぶれだ。第1回は審査委員長に押井守氏という豪華な顔ぶれが注目されたが、第2回にもそれが引き継がれた。
カートゥーン・サルーンは1999年に創業したアニメーションスタジオ、次々に発表する作品はどれも世界から高い評価を受ける。劇場長編4作品はいずれも米国アカデミー賞にノミネートされ、ポストジブリ時代の筆頭とも言われている。
ノラ監督はこのうち『ブレッドウィナー』、『ブレンダンとケルズの秘密』を手がけた。いずれもアカデミー賞にノミネートされている。2022年にはNetflix長編オリジナル『エルマーのぼうけん』も監督をしたスタジオを代表する存在だ。今回の新潟が初来日になる。
マイケル・フクシマ氏は、カナダの国立映画制作庁(NFB)のアニメーション部門のトップを長らく務めた業界の重鎮である。自ら監督であるだけでなく、数え切れない作品をプロデュースしてきた。その中にはNHK、ポリゴン・ピクチュアズと国際共同製作をした山村浩二監督の『マイブリッジの糸』もある。
齋藤優一郎氏は映画プロデューサーで、スタジオ地図の代表取締役でもある。長年、細田守監督のアニメーション映画を企画・制作し世界に届けてきた。『未来のミライ』では、第 91 回アカデミー賞にノミネートされた。
世界の異なる地域、そして異なる視点からアニメーションに関わってきた3人がどのようにコンペティション作品に挑むのかが注目される。
長編コンペティション部門のエントリー受付は6月にスタート、12月22日に締め切られる。エントリー対象作品は40分以上の長編アニメーションである。
2022年1月1日以降に完成していることが条件で、国内映画は映画祭での上映以前に劇場公開していてもエントリー可能だ。エントリー締め切り後、選考委員がコンペティション公式作品を決定、2024年1月中旬ごろに発表する。
映画祭期間中は長編コンペティション部門のほか前回と同様、招待作品や世界の潮流部門、レトロスペクティブ部門、大川博賞・蔣谷虹児賞授賞式、オールナイト上映、フォーラム、新潟アニメーション・キャンプ他の企画が実施される。
新潟国際アニメーション映画祭
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