NetflixアニメはSFアクションだけでない 「恐竜少女ガウ子」「烈子」2期発表

恐竜少女ガウ子

 インターネットだけで配信されるNetflixオリジナルアニメが、依然、大きな注目を浴びている。代表作は『ULTRAMAN』、『Devilman Crybaby』、『HERO MASK』などだ。日本ではNetflixはこれまで映像カルチャーの好きな若者世代にアピールする印象が強く、オリジナルアニメもSFやファンタジー、アクション、青春ものが注目されてきた。
 しかし実際は世界で1億4000万世帯の契約を持つNetflixは、子どもから若者、子育て世代、お年寄りまで幅広い視聴者を持つ。アニメーションでもファミリー向けやキッズ向けは主力コンテンツのひとつで、ドリームワークス・アニメーションの『トロール・ハンター』などタイトルも豊富だ。

 そんな流れが、いよいよ日本のスタジオにまで達したようだ。Netflixは2019年5月23日に、日本のアニメスタジオが制作する新たなオリジナルシリーズ『恐竜少女ガウ子』を発表した。2019年後半から世界配信を開始する。
 『恐竜少女ガウ子』はキッズ向けで、怒りがマックスになると「恐竜少女ガウ子」に変身してしまう14歳の女の子を主人公にする。作品は6月10日よりフランスで始まるアヌシー国際アニメーション映画祭のテレビ部門オフィシャル・コンペティションに出品されている。この場で第1話「お父さんの秘密」が初お披露目される。

 アニメーション制作は、劇場アニメ『カラフル』やテレビアニメ『デュエル・マスターズ』で知られるアセンション。『クレヨンしんちゃん』や『LINE TOWN』、『おそ松くん』などで活躍してしきた しぎのあきら監督、またプロデューサーをシンエイ動画出身でアセンション代表の茂⽊仁史⽒が担当、キッズ作品の得意なスタッフが集まる。

 Netflixではこれまでも、『アグレッシブ烈子』やコマ撮りアニメーションの『リラックマとカオルさん』といったキャラクターを中心に、より広くアピール出来る日本のアニメーションも取り上げてきた。特に『アグレッシブ烈子』は世界の広い地域から人気を博し、シーズン2が決定。6月14日から配信が開始する。
 それでも『アグレッシブ烈子』、『リラックマとカオルさん』はキッズというよりも大人層がターゲットだ。『恐竜少女ガウ子』はキッズをターゲットにしている点で、Netflixと日本アニメの新しい取り組みになる。
 実際に本作を統括するのはこれまで日本アニメを多く扱ってきたAnime部門でなく、ファミリー・キッズ部門になる。同部門では欧米はもちろん、インド、韓国、中南米、さらにアフリカのクリエイターとキッズアニメーションに取り組んでいる。その中での日本のスタジオとの挑戦となる。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. アヌシー国際アニメーション映画祭
    ■参加人数は史上最大、上映会場拡大で対応  2024年6月9日から15日まで、アニメーション分…
  2. 「窓ぎわのトットちゃん」
     世界最大のアニメーション映画祭のアヌシー国際アニメーション映画祭が、2024年も6月9日から15日…
  3. AnimeCanvas
     2024年5月23日、ソニーグループは都内で「ソニーグループ 経営方針説明会」を開催した。代表執行…
ページ上部へ戻る