アニメ表現の先端技術盛り込む「クラユカバ」 クラウドファンド成功でPV制作開始

「クラユカバ」塚原重義監督

 アニメーション作家として活躍する塚原重義が原作・監督を務めるオリジナル長編アニメ『クラユカバ』が、プロジェクト実現に向けて大きな一歩を踏み出す。2018年12月5日に「Makuake」にてスタートしたクラウドファンディングが大きな成功を収め、パイロットフィルム(PV)制作に乗り出すことになった。
 クラウドファンディングでは当初250万円の支援で長さ30秒のPV、さらに400万円で60秒を目指すとしていた。これに対して2019年1月30日の受付終了までに397人から、目標を大きく超える690万1864円が集まった。PVの実現と映像のクオリティアップにつながりそうだ。

 『クラユカバ』の原作・監督の塚原重義は、2002年頃よりインディーズのアニメーション作家として制作をスタート。数々のアワードで受賞を重ねている。近年は音楽バンドSEKAI NO OWARIのライブ演出アニメやステージデザイン協力などの商業シーンでも活躍する。
 映像の特長は、大正浪漫を彷彿させるレトロスペクティブな世界観にSFテイストを乗せること。スチームパンク的な趣もある。

 『クラユカバ』はこれまでの集大成というべき作品で、もうひとつの東京を舞台にSFファンタジーな冒険活劇を繰り広げる。作品は70分程度の長編アニメを想定する。
 注目されるのはスタッフ陣だ。『マクロスΔ』『東京レイヴンズ』で活躍する皆川一徳がキャラクターデザイン・作画監督、脚本には『東のエデン』『エウレカセブンAO』の福島直浩が参加する。デジタルコーディネーターとして、CG・デジタルアニメの先端的な試みを続ける りょーちも が加わる。

 新しい映像表現、制作技術を強く打ち出すのも特長だ。全編をフルデジタル制作として、3DCGソフトBlenderを用いることでセルスタイルでかつVR・AR技術を当初から想定した映像にする。
 塚原重義とプロジェクトを企画するTwiflo,LLCは、2018年夏にフランスのアヌシー国際映画祭の併設マーケットMIFAに『クラユカバ』を企画出展している。海外のアニメーション関係者・企業からも大きな関心を集め、反響を呼んだ。日本でのクラウドファンディング成功と合わせて、今後のプロジェクト進行に期待がかかる。
*写真は2018年夏のMIFA会場。塚原重義監督

「Makuake」のプロジェクトページ
https://www.makuake.com/project/kurayukaba/

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